石川県民おすすめ!「石川・金沢の伝統工芸体験」7選
九谷焼や輪島塗など、全国的に有名な伝統工芸が多数存在する石川県。まさに“伝統工芸大国”といえる地域です。
今回は、石川県民がおすすめする「石川・金沢の伝統工芸体験」7選を、各工芸の特徴や体験スポットの情報とあわせて、県民のリアルなコメントとともにご紹介します!
※本記事は、2025年6月に石川県民を対象に実施したWEBアンケートの結果をもとに構成しています(ランキング形式ではありません)。
九谷焼|色絵の具が織りなす、加賀百万石の伝統美
九谷焼は、石川県で生まれた約360年の歴史を持つ伝統的な焼き物です。その最大の魅力は、「九谷五彩(くたにごさい)」と呼ばれる、赤・黄・緑・紫・紺青の5色を使った鮮やかで美しい絵付けにあります。
その華やかさから、美術品としてはもちろん、日常の食卓を彩る器としても長く親しまれています。ろくろや絵付け体験を通じて、九谷焼の魅力に実際にふれることができるのも大きな魅力です。
おすすめ体験スポット
<県民からの声>
- 50代/男性
- 加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森での電動ろくろ体験は、茶碗や湯のみを自分の手で形づくる没入感が魅力。講師のサポートも丁寧で、初心者でも安心です。絵付けも追加できて、自宅に届く完成品は旅の思い出になります。

- 50代/女性
- KAM能美市九谷焼美術館では、ゆずみん・ひぽのんやシナモロールの絵付け体験ができます。かわいらしいキャラクターで、世界にひとつだけの九谷焼が作れるので、お子さん連れやキャラ好きの方にもおすすめです。

- 60代/女性
- 国指定史跡・九谷焼窯跡展示館では、歴史ある空間でろくろや絵付けの体験ができます。観光とあわせて楽しめる落ち着いた雰囲気も魅力で、九谷焼の奥深さにふれる貴重な時間になりました。大人の方にもぴったりです。

輪島塗|職人の技を感じる本格塗り体験
輪島塗は、石川県輪島市の伝統産業で、国の重要無形文化財にも指定されている日本を代表する漆器です。
海外では日本の漆技術そのものが「japan」と称されますが、なかでも「素地が木地であること」・「布着せをしていること」・「地の粉下地であること」という3つの条件を満たしたうえで、輪島で製作されるものだけが「輪島塗」と呼ばれます。
堅牢かつ優美な仕上がりが特徴で、傷んでも修理して使い続けられるため、世代を越えて受け継がれる器として愛されています。工房見学や、気軽に体験できる「My箸づくり体験」も人気を集めています。
おすすめ体験スポット
<県民からの声>
- 40代/女性
- 輪島塗しおやす漆器工房では、輪島塗が完成するまでの多くの工程を、実際の職人さんの作業を間近で見ながら学べます。伝統の技をリアルに体感できる貴重な場所だと感じました。

- 60代/男性
- 輪島工房長屋では、希望すれば輪島塗の箸や小さなパネルに沈金や蒔絵の体験ができます。職人技にふれながら、自分だけの漆器づくりを楽しめる貴重な機会で、観光の思い出にもなります。

和菓子作り|季節を映す金沢の伝統和菓子
現在でも、さまざまな催しや季節の行事に合わせて、和菓子が日常的に楽しまれています。なかでも伝統ある干菓子「落雁(らくがん)」は、花や鳥、友禅流しをモチーフにした木型を使って作られ、色とりどりで美しい姿が魅力です。
また、お茶席で供される「上生菓子」は、四季の風景や草花をかたどった繊細な和菓子で、食紅などを使った鮮やかな色合いと、職人の技が光る芸術的な一品です。和菓子づくりの体験を通して、金沢ならではの文化と歴史を感じてみてはいかがでしょうか。
おすすめ体験スポット
- 石川県観光物産館
- ※コロナ感染状況等により営業時間を変更する場合があります日本三名園のひとつ「兼六園」のそばにあり、石川・金沢の老舗有名店の和菓子…
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- 加賀藩御用菓子司 森八
- 森八家の祖亀田大隅の胴丸に描かれていた紋章・龍玉を商標に390余年。森八は、菓子づくり一筋に歩み続けてきました。大手町に移転した新本店では、お菓子の御用のみならず、「金沢菓子木型美術館」や「森八茶寮」も併設し、また「落雁手作り体験」なども楽しんでいただくことで、金沢の菓子文化に親しめるよう工夫をこらしています。歴史を誇る伝統品から最新の新作商品、そして季節感あふれる生菓子まで森八の全てがそろっています。
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- 越山甘清堂 尾張町本店
- 明治21年創業、130年以上の歴史を誇る和菓子店「越山甘清堂」。金沢を代表する老舗のひとつで、近江町市場から徒歩約10分とアクセスも良好です。京都・松江と並ぶ“日本三大和菓子処”と称される金沢で、伝統の味と技を今に伝えています。
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<県民からの声>
- 20代/女性
- 石川県観光物産館は、兼六園のすぐそばにありアクセスも便利。予約して行くと職人さんが直接教えてくれて、実際に作った和菓子をその場で食べられます。観光客に人気なのも納得の体験スポットです。

- 40代/女性
- 森八本店では落雁の手作り体験ができ、伝統の技にふれる貴重な時間を過ごせました。併設の木型美術館も見ごたえがあり、金沢の和菓子文化の奥深さを感じられます。老舗ならではの品ぞろえも魅力です。

- 60代/女性
- 越山甘清堂では、職人さんが丁寧に教えてくれるので、初めてでも安心して楽しめました。色とりどりの餡を使って、自分で形を整える上生菓子づくりは本当に特別な体験。金沢の和菓子文化にふれられる貴重な時間でした。

金箔貼り|きらめきを手仕事で楽しむ
金箔貼りは、1万分の1ミリほどの極薄の金箔を、漆器や陶磁器、建築物などの表面に貼って装飾する伝統技法です。わずかな息でもよれてしまうほど繊細なため、竹製の専用道具を使い、職人が一枚一枚を丁寧に扱います。
金沢市は、日本の金箔の99%以上を生産する国内随一の産地。長年培われた金箔技術を、体験を通じてぜひ実感してみてください。
おすすめ体験スポット
<県民からの声>
- 30代/女性
- 金銀箔工芸さくだは、金沢を案内する際に必ず立ち寄るお気に入りの場所です。職人さんが金箔の説明を丁寧にしてくださり、奥のスペースで体験も可能。説明を聞いたうえでの作業なので、作品にも自然と愛着がわきます。

- 50代/女性
- 加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森は、50種以上の工芸体験ができる観光スポット。食事や買い物も楽しめ、一日過ごせます。おすすめは金箔貼り体験。きらめく金箔でオリジナル作品を仕上げる工程は、大人にも人気です。

- 20代/女性
- 今井金箔本店では、金沢名物「金箔ソフト」の金箔貼り体験ができます。明治創業の老舗で、実際に自分で金箔を貼れるのが魅力。約1万分の1ミリという金箔の薄さに驚きながら楽しめる、話題性もある体験です。

山中漆器|日本トップクラスのろくろ挽き技術
おすすめ体験スポット
<県民からの声>
- 60代/男性
- 石川県立山中漆器産業技術センターでは、ろくろの道具や人間国宝・川北良造氏の作品が展示され、文化的にも見応えがあります。平日は研修生の実習見学、土日祝は木地挽き体験もでき、職人の技を身近に感じられます(要予約)。

- 30代/女性
- 加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森では、カシューという塗料を使った蒔絵体験が楽しめます。漆を塗った器に自由に絵や文字を描けるので、自分だけの漆器が完成。伝統文化にふれるきっかけとしてもおすすめです。

牛首紬|糸から伝わる本物の絹の魅力
牛首紬(うしくびつむぎ)は、石川県白山市・白山麓で生産される高級絹織物で、1988年に国の伝統的工芸品に指定されました。最大の特徴は、二匹の蚕が作る「玉繭(たままゆ)」から、手作業で糸を紡ぐこと。その糸は独特の節と強い弾力を持ち、「釘抜紬(くぎぬきつむぎ)」とも呼ばれるほど丈夫です。白山工房では、はた織りやまゆ人形づくりの体験を通して、牛首紬の魅力を肌で感じることができます。
おすすめ体験スポット
- 白山工房
- 「牛首紬」は白山市白峰で生産される高品質の紬です。かつて平治の乱(1159)で敗れた源氏の一族が、村人に機織りの技法を教えたのが始まり…
-
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<県民からの声>
- 60代/女性
- 白山工房では、牛首紬の工程見学や手織り体験ができます。玉繭から手挽きで作られた糸が、美しい光沢をもつ織物になる様子は感動的。織機を使ってのコースター作りも楽しめ、反物や小物の購入もできます(要予約)。

- 50代/男性
- 白山工房では、はた織り体験やまゆ人形づくりを通して、牛首紬の魅力にじっくりふれることができます。玉繭から生まれる独特の風合いや丈夫さを、実際に体験することで深く実感できました。

太鼓(浅野太鼓)|400年以上の歴史を誇る、石川が誇る和太鼓文化
その起源は、慶長14年(1609年)。播磨の国(現在の兵庫県)から加賀藩の招きにより、皮革職人の左衛門五郎・治郎兄弟が金沢の浅野村に移住したことに始まります。加賀藩二代藩主・前田利長からはその技能を認められ、加賀・能登地域での皮革生産を一手に担うよう命じられました。これが、浅野太鼓の礎となりました。
現在は、長い歴史と職人技を今に伝える製造現場の見学や、実際に太鼓を叩ける体験プログラムも用意されており、石川の“音の伝統工芸”として多くの観光客から注目されています。
おすすめ体験スポット
- 浅野太鼓楽器店
- 江戸時代から続く老舗和太鼓メーカー。製造現場の見学や実際に太鼓を打つ体験ができ、日本の音文化を五感で楽しめるスポットです。
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詳細を見る
<県民からの声>
- 40代/男性
- 製造現場を間近で見られるのが貴重。講師によっては演奏パフォーマンスも見せてくれて、和太鼓の迫力に圧倒されました。

- 50代/女性
- 叩くだけでなく、太鼓がどう作られているのかを知れるのが魅力。音の響きや職人さんのこだわりに感動しました。

まだある! 石川県民から寄せられたおすすめコメント
【加賀友禅染め体験】
加賀友禅は、加賀百万石の武家文化の中で育まれた金沢を代表する伝統工芸。写実的な草花模様や「外ぼかし」「虫喰い」などの技法を使い、落ち着いた色合いと繊細な描写が特徴です。臙脂・藍・黄土・草・古代紫の五彩を基調に、自然の美しさを着物に映し出します。友禅染の名の由来でもある「宮崎友禅斎」がその技法を加賀に伝え、現在の加賀友禅の礎を築きました。
【加賀友禅会館】
所在地:〒920-0932 石川県金沢市小将町8−8
加賀友禅会館|詳細
<県民の声>
●加賀友禅会館では、加賀友禅の展示や小物の販売のほか、友禅染めの手描き体験ができます。自分で描いたハンカチはその場で持ち帰りOK。作家気分で色を重ねながら、伝統工芸に楽しくふれられる貴重な体験です。 (20代/女性)
【水引体験】
加賀水引は、和紙で包み、水引で結び、贈る理由や名前を書くという“折型”の基本に、左右吉(そうきち)氏が生み出した立体的な和紙の包み、繊細で華やかな水引結び、美しい書を融合させたもの。ふんわりと優しく、格式と温かみをあわせ持つそのかたちは、今もなお伝統工芸として受け継がれています。
【加賀水引 津田水引折型】
所在地:〒921-8031 石川県金沢市野町1丁目1-36
加賀水引 津田水引折型|詳細
<県民の声>
●好きな色の水引を選び、螺旋状のデザインに仕上げる体験ができます。結び方もシンプルで、小学生でも楽しめる内容です(低学年は保護者の付き添いが必要)。平日のみ受付ですが、気軽に加賀水引の魅力にふれられます。(30代/女性)
【加賀八幡起上がり】
加賀八幡起上りは、祭神・応神天皇の産着姿に見立てて作られた縁起物の人形で、子どもの健やかな成長と幸せを願って贈られてきた金沢の伝統工芸です。型に和紙を貼り、胡粉や朱で色付けし、松竹梅を描いた愛らしい姿が特徴。昭和30年度には年賀切手にも採用され、世界にも知られる存在となりました。
【石川県観光物産館】
所在地:〒920-0936 石川県金沢市兼六町2-20 2F
石川県観光物産館|詳細
<県民の声>
●加賀八幡起上りの絵付け体験では、小さな人形に自由に色を塗って楽しめます。“七転び八起き”の意味が込められた縁起物で、お子様から年配の方まで誰でも簡単に体験できます。家族での参加にもぴったりです。(50代/女性)