石川県観光公式サイト

• 1日目は金沢で、工芸・禅・庭園をコンパクトに巡る大人向けコース。歩きやすいエリアを中心に、無理のないスケジュールで楽しめます。

  2日目は和倉温泉を拠点に、車（またはレンタカー）で能登路をドライブ。七尾・和倉・羽咋へ足を延ばし、復興に向けて歩み始めた一本杉通りや氣多大社、日本海の景色など「海と祈り」の風景にふれます。

  宿泊は和倉温泉「のと楽」。七尾湾を望む温泉と、蟹をはじめとする海の幸の会席をゆったり堪能できます。金沢と能登を1泊2日でめぐり、文化・自然・温泉・食をバランスよく味わえるおすすめのモデルコースです。

  
  

  ＜Day1：金沢＞

  • 【12:00】：見城亭で昼食

  • 【13:00】：国立工芸館 → 鈴木大拙館を鑑賞
    　※近くの石川県立歴史博物館や金澤神社に立ち寄るのもおすすめです。

  • 【16:00】：長町武家屋敷跡（千田家庭園）を散歩 → 金沢駅から能登へ移動

  • 【18:00】：和倉温泉「のと楽」にチェックイン

  • 　

• <Day2：能登>

  • 【10:00】：和倉温泉お祭り会館で文化体験

  • 【11:30】：七尾・一本杉通りへ
    　漆陶舗あらき、鶏とまつば、うみまち商店で輪島塗や九谷焼の器を楽しみながら食事。

  • 【13:30】：氣多大社を参拝

  • 【15:00】：能登千里浜レストハウスで休憩＆お土産購入
    　※千里浜なぎさドライブウェイの通行状況は当日要確認。
    　→ 金沢駅へ。

石垣を彩る景色や名園のしっとりとした趣、鈴木大拙館の静謐な空気、武家屋敷の路地に漂う静かな風情。気になる場所に無理なく立ち寄るだけで、金沢の魅力がゆっくりと伝わってきます。四季の移ろいとともに変わる美しい風景が、散策するたびに目を楽しませてくれます。

兼六園・桂坂口そば、百間堀越しに石川門を望む老舗が、2019年に隈研吾氏の設計によりしっとりと生まれ変わりました。大きな窓から石垣や木々を眺めながら過ごす穏やかな時間は、庭歩きの休憩にぴったりです。

2階では、近江町市場直送の海の幸や地元食材を使った和食を、季節の「走り・旬・名残」に沿って丁寧に提供。昼はゆったりとした食事を、夜は予約制の会席で“大人の金沢”を静かに味わえます。

1階は気軽に利用できるカフェ。名物の抹茶パフェや、冬季限定の特製能登あずきぜんざいなど、散策の合間にうれしい甘味が揃っています。

北の丸公園にあった東京国立近代美術館工芸館は、2020年に金沢へ移転しました。近現代の工芸とデザインを専門とする、国内唯一の国立美術館です。

陶磁・ガラス・漆工・木工・竹工・染織・人形・金工、さらに工業デザインやグラフィックデザインまで、4,000点を超える作品を所蔵しています。

明治期の旧陸軍第九師団司令部庁舎と旧陸軍金沢偕行社を移築・復元した建物は、それ自体が見どころのひとつ。重厚な佇まいが、展示作品の世界観をより深く引き立てます。

周辺には、学問や商売繁盛で親しまれる「金澤神社」や、赤レンガが印象的な「石川県立歴史博物館」もあり、散策を楽しむにも最適なエリアです。

仏教哲学者・鈴木大拙の思想にふれる場として開かれた館です。来館者が「知り、学び、考える」ことを目的に設計され、展示・学習・思索の三つの空間が回廊でつながれています。

敷地には、玄関の庭・露地の庭・水鏡の庭が配置され、建物と響き合いながら回遊できる構成。背後には小立野台地から続く緑地が広がり、石垣や水景が金沢らしい風情を描き出します。

なかでも「水鏡の庭」は格別で、水面と壁面が光と影を映し合い、時間の移ろいが静かに感じられます。ベンチに腰を下ろして眺めているだけで、心がすっと整っていくようなひとときに。

庭と建築のあいだをゆっくり往復するほど、自然と自分の思索へと誘われる——そんな静謐な時間を味わえる場所です。

2025年4月に公開された「千田家庭園」（金沢市指定文化財・名勝）は、旧加賀藩士・千田登文が明治27年に築いた池泉回遊式庭園です。主君である13代前田斉泰が整えた兼六園の美を自邸に凝縮したといわれ、雪見灯籠や赤戸室石の石橋、七福神ゆかりの景石など、随所に風雅な趣が漂います。

庭園は、大野庄用水の水を引き入れ、築山を巡らせて再び用水へ戻す造り。玄関の坪庭では鹿おどしが響き、復活した滝や水琴窟が耳に心地よい余韻を添えます。

併設する千田登文資料館では、戊辰戦争・西南戦争ゆかりの資料を公開。激動の幕末から明治を生きた千田登文の足跡にふれることができます。

一本杉通りで器と食事を楽しみ、氣多大社で静かに手を合わせ、海辺でひと息つく——。大きく回りすぎず、見たい場所を絞って丁寧にめぐるだけで、心がすっと軽くなります。

通りや店先には、復興へ向けて歩み始めた人々と街のあたたかなエネルギーが満ちています。湯につかり、蟹料理に舌鼓を打ちながら過ごす時間は、気負わず自分らしくいられる能登ならではのひとときです。

和倉温泉の高台に建ち、ほぼすべての客室からオーシャンビューを望めます。七尾湾の移ろいを眺めながら入る湯は、能登島や能登島大橋まで望める開放感が魅力です。湯は保温・保湿に優れ、湯上がりもしっとり。海景と温泉の相性をゆったりと楽しめます。

夕食は会席またはビュッフェで、のどぐろや寒ブリなど北陸の旬を用意。冬は加能ガニ（雄）や香箱ガニ（雌）が最盛期を迎えます。「活加能蟹づくし会席」や「夫婦蟹（加能＋香箱）会席」など、多彩な蟹プランが揃い、季節ならではの味覚を堪能できます（内容・価格は時期・プランにより変動）。

令和6年能登半島地震で静まり返った七尾・一本杉通りに、ふたたび人の流れを——。老舗「漆陶舗あらき」の8代目が、そんな願いを込めて立ち上げた“食と器”の新たな拠点です。

「うみまち商店」は、一杯とごはんを楽しめる温かな食堂のような空間で、旅人も地元の方もふらりと立ち寄れる場所。
「鶏とまつば」では、全国の銘柄鶏に能登の恵みを掛け合わせた本格焼鳥と、石川の地酒を気軽に味わえます。

どちらの店でも、輪島塗や九谷焼など「漆陶舗あらき」の器を実際に使用。能登の食と工芸が響き合い、“食と工芸”の相乗効果を五感で体験できるスポットです。

能登國一宮として古くから崇敬を集める神社です。海へ向かって伸びる参道の軸線をたどると、拝殿の奥には国指定天然記念物「入らずの森」が広がり、人の立ち入りを許さない聖域ならではの気配が境内の空気を引き締めます。

御祭神は大己貴命（大国主命）。縁結びや夫婦円満を祈る参拝者も多く、授与所には縁結び守などが揃います。午後の境内は木漏れ日がやわらかく、散策の締めに立ち寄ると、旅の気持ちが静かに整っていくようです。

海風を背に参道を進み、ゆっくりと手を合わせる——そんな過ごし方が、大人の旅にしっくりと馴染む神社です。

今回の旅とあわせて訪れたい観光スポットをまとめました。

時間に余裕のある方や、旅をさらに深めたい方は、リンク先の記事で詳しいご紹介をご覧ください。

レジャー・遊び・体験スポットを検索・予約できる、日本最大級の予約サイト「asoview！（アソビュー）」とコラボし、この記事に興味を持ってくださった方におすすめの体験プランを一覧にまとめました。
こちらもぜひご覧ください。

いかがでしたでしょうか。
今回のモデルコースが、石川県での大人旅をより深く味わうための参考になれば幸いです。
四季折々の景色と、静かに心に響く時間を求めて、多くの皆さまのお越しをお待ちしております。