石川県観光公式サイト

このエリアは金沢でも、「学生のまち」として位置づけられています。美大、金大（きんだい）と言われる、金沢美術大学と金沢大学の医学類があるキャンパスと病院。もちろんその周りには中学校や、小学校、商業高校もあるので、通学、通勤している人が寄り道できるランチやカフェがちらほら。坂道が多いエリアとしても有名です。ひとつ道を変えると全然違う雰囲気を見せてくれるこの町の魅力をお伝えしていきます！

地元民的に石川県立歴史博物館の印象は「学生時代に校外学習で見に来たことがある」でしょうか？ 石川県のことを勉強するため、バス遠足などで来た覚えがあります。ただ当時は外観の煉瓦が印象的で、中の様子というよりは外をよく見ていました。2015年にリニューアルオープンしてからは、来ていなかったので、今回、久しぶりに中の様子をじっくり堪能してみました。小さいころを思い出したり、今の暮らしと比べたり。大人だからこその発見が見えてきますよ。

常設展では原始～近現代までの歴史を辿ることができます。実際にそれぞれの時代にあったものを再現し、体験できるブースがちらほら。最初に「え！何あれ！？」と思うのが『須曽蝦夷穴古墳石室模型』と呼ばれるもの。ここでは石室の中に入る体験をしてみました。薄暗いので、おそるおそる入ると、意外と居心地が良い・・・（笑）時代は進み、江戸時代に石川からの参勤交代で実際歩いた距離、人数を映像と共に見ることができます。また、石川県に住む人なら馴染みのある片町エリアの昔と今の位置図を示した模型も。

近代ゾーンでは実際にその時代、どんな暮らしをしていたかがわかる高度経済成長期の一部屋がお目見え。「おばあちゃんちで見たことがあるもの」を探しながら、こんな感じで生活していたのかと分かります。

民族ゾーンでは石川県に伝わるキリコ祭り、虫送り、でか山といったお祭りの様子を３面巨大スクリーンと振動や実際の音で体験できる「祭札体感シアター」が！これがまたど迫力！！本当に祭りにきたかのような火の燃えるぱちぱちする音と太鼓の音、バチにあわせて足元が震える感覚。モニターにうつる観客と同じ臨場感が味わえます。

「れきはく」の建物はまずなんといっても赤レンガ。リニューアルした外観は創建当時の姿を忠実に復元していて、内観は中の雰囲気を損なわないように今と調和していました。階段とそこにある照明も細部までデザインされ、絨毯の色、壁時計一つでも、昭和の面影を感じました。ひとつひとつの場所が一つの絵のような。。。１棟と２棟の間には、飲食ができるブースもあり。文化に触れた後、少し休んで他の棟を楽しんでみては？（取材日は大雨の日でしたが、晴れ間が見えて光の反射で緑や建物がより綺麗に見えましたよ。）

歴史的建造物としても知られる博物館のほか、芸術的な価値を持つレトロ建築なども点在しています。文化を味わうエリアならまずはここを押さえるべし。立ち寄った先、どうやって時間を潰そうかと迷うことはありません。むしろどの建物を先に行くか、何を先に見るかに迷うかも。緑も多いスポットなので、春夏秋冬違った雰囲気を見せてくれます。

文化に触れた後は、ゆっくり街並み探索もおススメです。少し離れたところと言っても、金沢の「レンタサイクルまちのり」を利用すると出羽町より10分ほど、車では3分ほどのところにある石引・小立野エリア。以前は商店街が立ち並んでましたが、金沢大学や金沢美術工芸大学が移転し、今では雰囲気のある個性的なお店が立ち並ぶエリアに。ランチに行きたいお店や、スイーツのお店など、バスの時間をひとつ遅らせてでも訪れたいお店がここにはありますよ。

「お米がおいしいところは、お酒も美味しいんやよ。」と祖母から聞いたことがあります。金沢人なら、お酒といえば…、で出てくる「加賀鳶」「黒帯」。そのお酒を造っているのが創業４００年の福光屋。取材時は１４代目が就任したと聞いて、歴史の深さに驚きました。

仕込み水「百年水」の開放や、能登半島地震で被害を受けた鶴野酒造店との共同醸造と、地元との関わりを大切にする酒蔵。お酒だけでなく、酵母や酒粕を利用して、肌に優しい発酵技術をいかした化粧品やノンアルコール飲料も。日本全国、海外からの観光客も訪れる理由がここにありました。

金沢店では昭和時代に福光屋のアドキャラクターを務めていたフクちゃんも隠れています。行った際には探してみてくださいね。

小立野エリアで絶対に訪れたい施設といえば「石川県立図書館」と言っても過言ではないでしょう。金沢美術工芸大学の向かいにある大きな建物で、まず目を奪われるのはそのデザイン性。入口からは開放感あふれる吹き抜けの天井が目に飛び込んできます。 

自分の行きたい方向を探すのは大変かもしれませんが、一度館内を一周してみるのもひとつ。新たな発見があったり、気になる本に出会えるかも。

今回紹介した文化施設より石引商店街・小立野エリアにきたら、時間の許す限り滞在したくなる 、お気に入りになりそうなお店が複数あります。テイクアウトできるお店もあるので、食べ歩きも良いかもしれません。ここではいくつか紹介。お店のBGMや、雰囲気を感じてみて。

石川県立図書館から横断歩道を二つ渡ると、ビルの一角に、グレーを基調にした外観にティーポットの看板があるお店が。中に入ると、マフィンやケーキがずらり。お客さんは、カフェ活をしていたり、雑誌を見たりされていました。ドリンクのメニューも豊富で、オリジナルのコーヒーは２つの種類から選べました。

待っている間にお店の方とお話しすると、母娘で営まれているとのこと。気さくで明るい接客に心が和みます。親子ということもあるのかレスポンスのテンポがとても心地良いです。フードやドリンクが食べ終わっても、長居しそうでした…危ない危ない。

1972年の創業からの名物ジャワカレー（写真はチキンカツカレー）が人気の老舗食堂。近所に金沢美術大学や金沢大学医学類がある学生街であり、大学病院や、国立医療センターが並ぶメディカルタウンなので、夜は学生や医療従事者たちがお酒を酌み交わす交流の場となっています。

またJAZZ、フォーク、アコースティックのライブも不定期に開催されていて、音楽ファンだけでなくミュージシャンの間でも知る人ぞ知る店として全国でも有名なお店です。

店主ご夫婦のお話も聞いていて楽しめます。なんというかちょっと会話を続けたくなるんです。取材日も次のイベントのポスターが届いたばかりで、お話を聞きながら、思わず撮影しました。

ザ・洋食屋といえばココ。名物のたぬき色のヤキメシにエビフライ定食・・たぬき定食、オムライス。どれをとっても美味しい…！！地域の方にも愛されていて、ランチ、ディナータイムずっと人気のお店です。「あぁ～食べたぁ」と狸のように満足満腹になって帰れます（笑）テイクアウトもされているので、地元では差し入れとしても人気です。観光の方にも新幹線や飛行機など移動中の食事としても便利ですよ。

今回紹介したスポットをマップにまとめてみました。午前中に歴史や芸術に触れて、ランチの時間まで散策し、ランチタイムを楽しむ。なんていかがでしょうか。またはカフェ活散策でこのエリアを攻めてみては？どこか懐かしさを感じたり、人があたたかいおすすめのエリアです。