【石川県&香川県★連携 Vol.1】2つの国際芸術祭をめぐる旅 〜前編:瀬戸内国際芸術祭2022〜


849ビュー 2022.10.07投稿
「奥能登国際芸術祭」の運営に携わる「サポートスズ」の新人スタッフ・小菅杏樹さんが香川県を訪れ、瀬戸内海の島々を舞台に開催されている「瀬戸内国際芸術祭2022」に「こえび隊」のサポートスタッフとして参加しました。その活動体験や「瀬戸内国際芸術祭」の魅力、見どころなどをご紹介します。

※石川県と香川県は観光パートナーシップ協定を締結しています。【石川県&香川県★連携】特集ではさまざまな観光コンテンツをテーマに、全10回にわたり両県の魅力を発信していきます。第1回目は「芸術祭」をテーマに<前編>で香川県の「瀬戸内国際芸術祭」、<後編>で石川県の「奥能登国際芸術祭」をご紹介!
「瀬戸内国際芸術祭2022」を訪れた旅人をご紹介

「瀬戸内国際芸術祭2022」を訪れた旅人をご紹介

【小菅杏樹(こすが・あんじゅ)さん】
奈良県出身、2022年5月に珠洲市へ移住。「サポートスズ」のスタッフとして、「奥能登国際芸術祭」の作品メンテナンス、作品案内、パンフレット等のデザインの仕事に携わる。「瀬戸内国際芸術祭2022」夏会期に「こえび隊」のサポートスタッフとして参加し女木島を訪れました。

「瀬戸内国際芸術祭2022」秋会期が開幕!

瀬戸内海の12の島と2つの港を舞台に、3年に1度開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」。今年は5回目の開催年で、すでに春・夏会期を無事に終え、秋会期《9月29日(木)〜11月6日(日)》がスタート! 2010年の第1回から「海の復権」をテーマに掲げ、アート作品と瀬戸内の島々の自然や文化、歴史を同時に体感できるイベントとして話題を集め、開催時には国内外から多くの人が足を運びます。
香川県高松港にある大巻伸嗣「Liminal Air-core-」。港にそびえ立つ2本のカラフルな柱は一部が鏡面になっていて、周囲の情景を映し出します。港の移りゆく景色が、作品の様々な表情をつくります。 

高松港からフェリーで約20分の「女木島」へ

高松港から、女木島と男木島という小さな2つの島を結ぶフェリー「めおん」に乗り込み、小菅さんは女木島へと向かいました。
瀬戸内海の小さな島々(シマジマ)の間を、小さな縞々(シマシマ)の船が進んでいく。そんな風景をイメージしてデザインされた赤と白のシマシマ模様が特徴の「めおん」。
女木島は面積2.62㎢、人口125人の小さな島で、1年を通して風が吹き、特に冬は「オトシ」と呼ばれる海水交じりの強風が集落に吹き付けるため、その風から家を守る石垣「オオテ」が海岸に並びます。
2016年からは「女木島名画座」、2019年からは「ピンポン・シー」など、島民や来島者が利用・購入できる作品が増え、特に女木島名店街は作品とお店がパワーアップしています。作品は港周辺の集落に点在しているので、歩いて巡るのがおすすめです。

女木島名画座

香川県高松市女木町228-1

ピンポン・シー

香川県高松市女木町235-1

注目作品その1:ニコラ・ダロ「ナビゲーションルーム」

小菅さんもおすすめの女木島で訪れたい注目作品は、夏会期から新たに公開されたニコラ・ダロ「ナビゲーションルーム」。女木島東海岸にある旧海の家で、架空の海を渡る航路を見つけるための航海装置をテーマにした、機械仕掛けの作品が展示されています。オルゴールからは12のオリジナル曲が繰り返し流れ、それら全ての曲は天井に向かって走る長さ12mの厚紙シートに刻み込まれています。中央の遊び場のような装置がオルゴールの曲と連動して動き、航海図と3つの動くディスクが交差し、天体の動きや太陽光の減衰を表現しています。
「ナビゲーションルーム」の開場前に、ボランティアサポーター「こえび隊」へ作品に関する情報や来場者対応について説明する小菅さん。小菅さんは運営側の遊撃隊として「こえび隊」のサポートを3日間行いました。

ナビゲーションルーム

香川県高松市女木町289

注目作品その2:五所純子「リサイクルショップ複製遺跡」

海辺に佇む「寿荘」の2階で2022年の春会期から公開された新作。島の内外から集まった物品を壁に埋め込み、文筆家でもある作家のテキストとともに展示販売しています。海に面した展示空間で、目の前には穏やかな瀬戸内海の風景が広がります。
スプーンやフォークなどの食器類をはじめ、動物をかたどった置物、サングラスなどがランダムに配され、まるで白い砂浜に漂流したもののようです。

リサイクルショップ複製遺跡

香川県高松市女木町235-1

注目作品その3:レアンドロ・エルリッヒ「不在の存在」

第1回目・2010年の公開からの人気作品です。女木小学校の周辺にある空き家を改装し、「不在の可視化」をテーマにした作品2点が設置されています。建物の中央にある石庭では、誰もいないのに、誰かの息遣いや足音を感じることができます。また、空き家の一室は茶室になっていて、不思議な目の錯覚を体感することができます。
レアンドロ・エルリッヒの「不在の存在」。中庭には不思議な体験ができる芸術作品、建物内部には鏡を使った芸術作品、レストランと図書スペースも併設しています。小菅さんは、来場者に作品の紹介をしながら、作家の魅力を伝えていました。レアンドロといえば、石川県の「金沢21世紀美術館」の人気作品「スイミング・プール」でもお馴染みのアーティスト。作品を通じて香川と石川のつながりを感じることもできます。

不在の存在

香川県高松市女木町189

サポーターの一員として、「瀬戸内国際芸術祭」を訪れて…

1日の終わりには「瀬戸内こえびネットワーク」の事務所で反省会にも参加。来場者に「瀬戸内国際芸術祭」を楽しんでもらえるよう、その日起きたことの共有や翌日の取り組みなどを共有します。「島を巡ってアートを楽しむというだけあり、観光客が島巡りをするのに快適な設備が整っていますね。島を訪れた際には、島民の方々との触れ合いも楽しむことができました」という小菅さん。初めての「瀬戸内国際芸術祭」で島巡りやアートを通じて地元の人々とつながることに魅力を感じたそうです。
2022年5月に「奥能登国際芸術祭」の運営を担う「サポートスズ」に加わったばかりの小菅さんは、まだ芸術祭の本祭運営は未経験。サポートスタッフとして瀬戸内で経験した5日間は、すべてが新鮮な学びとなったようで「2023年に開催される奥能登国際芸術祭2023では今回の学びを活かし、訪れた人に珠洲の魅力を知ってもらいたいです」と、力強く話していました。

瀬戸内から奥能登へ「2つの芸術祭をめぐる旅」は後編へ!

取材日に初対面となった小菅さんと香川県庁職員で「瀬戸内国際芸術祭」を立ち上げから担当している今瀧哲之(いまたき・てつゆき)さんアートや芸術好きな2人は会話も弾んで意気投合。次は今瀧さんが石川県珠洲市を訪れ、小菅さんが「奥能登国際芸術祭」の常設作品を特別公開する「ART Oku-Noto 2022秋」を案内する約束をしました。今瀧さんの珠洲訪問は「2つの国際芸術祭をめぐる旅 後編」でご紹介します!

開催中の「瀬戸内国際芸術祭2022」、来年開催の「奥能登国際芸術祭2023も、ぜひお楽しみください!

◆瀬戸内国際芸術祭2022 秋会期
2022年9月29日(木)〜11月6日(日)
会場エリア:香川県・岡山県にまたがる瀬戸内海の12の島と2つの港
直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、高松港、宇野港、本島、高見島、粟島、伊吹島
問合せ:瀬戸内国際芸術祭総合案内所 TEL 087-813-2244  >>公式サイト

◆奥能登国際芸術祭2023
2023年9月2日(土)〜10月22日(日)
会場エリア:石川県珠洲市全域
問合せ:奥能登国際芸術祭実行委員会 TEL 0768-82-7720  >> 公式サイト
サポート・スズ TEL 080-9992-9620  >> 公式サイト