水引とは?発祥の地である金沢で学び、体験する

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ほっと石川旅ねっと体験ライターのrihoです。

今回は金沢エリアでまず水引について学び、

そして実際に結んでみるという

体験をしてきました♪

水引とは?発祥の地である金沢で学び、体験する

水引細工発祥の老舗で歴史を学ぶ

水引といえば…
最初に思いつくのはやっぱり
ご祝儀袋についているあれ?
最近では色んな色やオシャレな形のものが
増えてきたなと感じます。
水引は見たことはありましたが
何でできているの?いつからあるの?
と考えたことはありませんでした。

そんな私が最初に訪れたのは、
金沢市にある水引細工発祥の老舗津田水引折型』。

100年以上もの歴史があるということで、
水引について詳しく知りたいと思い、
お話を伺いに行ってきました!
お店に入って行くと、奥には黙々と作業をしている
スタッフさんがいらっしゃいました。
結納の準備かな〜?
立派な作品も飾られていますね。

※店内は撮影禁止ですが、
今回は許可を取り撮影させていただきました。
店内には水引で作られた
豪華で美しい作品がたくさん並んでいました。

慶弔ののし袋についた水引しか頭になかったので、
こんなに立体的に、豊かな表現ができるのか!とびっくりしました。
 
2023年の干支 うさぎや…
縁起のよい 鶴や亀も。
同じ鶴でも違う形で作ってあるものもあって、
見ているだけでも面白いです!

作り手さんや、技術によって、
多彩な表現があるのも魅力なんですね。

細やかな技が施された1つの作品を作るのにどのくらいの時間が
かかったのかなと気になりながら見ていると、
店主の津田さんとお話ができました。
お話の際に見せていただいたのがこちら。
水引の折り方の説明書かな?
明治後期から民間に広まった小笠原流の水引折型を学んでいた、
初代 津田 左右吉さんは、手作業を繰り返す中で、あるアイデアを思いついたそうです。

それがこちらのノートに書かれているそうで、
なんと1世紀も前に左右吉さんによって書かれた
当時のデザインノートだそうです。
左右吉さんの考案したアイデアとは
どんなものだったのでしょうか?

それは「包み紙を平たく折り畳まず、ふっくらとしたまま折り目をつけずに水引で結ぶ」という、いわば従来の常識とは"逆転の発想"でした。

加賀水引とは?

水引折型の基本は
①和紙で包む
②水引で結ぶ
③贈る理由と名前を書く

この3つの基本に左右吉さんが生み出した
・立体的な和紙の折型
・高度な水引結び
・美しい書

上記が交わった水引折型を
加賀水引」と言うそうです。
ふんわりと優しさを感じる折り目と
ボリュームがあって華やかな水引のフォルム。
これこそ加賀水引の源であり、
現在にも継承され続ける伝統のかたちなのですね。

継承され続ける伝統のかたち

左右吉さんは自身の流儀を
「無茶苦茶流」と語っていたそうです。
その立体的な折型は、水引の結び(水引細工)が全国に広まる源になりました。
現代の水引折型は1世紀前の左右吉さんの
創案の影響が色濃いといえるのですね!
そしてこれが「あわじ結び
と津田さんに教えていただきました。
よく見る結び方ですよね!
最高位の水引の結びで、お祝いごとから弔事まで、
全ての基本結びがあわじ結びだそうです。

水引の歴史は古く、
大陸との贈答品を海賊等から守る目的が
起源といわれているそうです。

創業1915年の歴史ある結納店

津田水引折型では、

上質な水引素材を使用し、加賀百万石の

雅をまとった最高の品質をお届けしてくれます。


そんな津田水引折型には

アクセサリーブランドがあるそうです!

それが「knot(ノット)

水引ではない…という、あえて否定的な名前を付けたそうです。


本来、水引は日本の伝統的なラッピング。

水引の本質や文化を再認知してほしい!

という思いが込められたブランドだそう。


水引ピアスにイヤリング、

キーフックやチャームまであるそうです。

店内にも並んでいたので、

お店に行った際にはチェックしてみてください。


伝統をとても大切し、

引き継がれている津田さん。

加賀水引の歴史を感じることができました。

基本情報

加賀水引 津田水引折型

【住所】石川県金沢市野町1丁目1-36

【電話番号】076-214-6363

【営業時間】月曜~金曜(平日)10:00~18:00、土曜10:00~12:00

 ※体験受付は月曜~金曜(平日)10:00〜15:00

【定休日】日曜、祝日

【駐車場】5台ほど


››加賀水引 津田水引折型の公式サイトはこちら

創業48年の結納店で水引体験

次は実際に水引を結ぶ体験を行いに、
金沢水引 平岡結納舗』へ♪
店内には鶴と亀で描かれた
とっても大きな「平岡」という看板が!
そしてこちらのお店にも
水引でできた鶴や亀、金魚が
吊るされていました。
テーブルには何本もの水引が置いてあります。
ここから選ぶのかな〜ワクワク!

体験の冒頭で、お店を事業承継した平岡さんが
「水引とは、中の芯がこよりでできていて
まわりに色のついたレーヨン(人絹)や
ペーパーフィルムが巻き付けられたものです」
と、水引の説明をしてくださいました。

今回こちらで行える体験は
この様なラインナップになっています。

〈体験内容〉
・水引アクセサリー作り
・水引お箸置き作り
・水引でご祝儀袋作り
・水引のメッセージカード作り

どの体験も楽しそうで迷いましたが
今回は「箸置き作り体験」と
友達が結婚したら渡したいなと思い
「ご祝儀袋作り体験」をすることにしました!
まずはイメージするカラーを
たくさんある水引の中からそれぞれ選びます。

私はご祝儀袋の帯を赤の柄にしたので、
それに合わせて、キラキラした赤色の水引と
豪華に見せたかったので、金色の水引を選びました!

色を選ぶのにも個性が出ますね〜。
教えてくださる平岡さんにも
「お〜またすごいギラギラした組み合わせだね」
と言われました。
どんな風に仕上がるのか楽しみです♪

準備ができたら
まずは基本の「あわじ結び」から教わります。
「め」の形にして〜
ここにピュッと入れて〜
と教えてくれる平岡さんはとても楽しい方でした。

優しくゆっくりとおしゃべりをしながら、
楽しく作ることができました♪
これなら小学生でも体験できそうです!
修学旅行生から、最近では外国人のお客様まで
こちらの水引体験に参加されるそう。

海外の方は金魚や亀など縁起のよいものを
好まれるそうです。
店内にも素敵な作品が飾られていました。

「かわいく綺麗」がコンセプト

平岡さんは
「若い人たちに水引の文化を伝え残していきたい」、
「かわいくて綺麗な水引の良さを観光客にも気軽に体験してもらいたい」
との思いで取り組まれているそうです。

私と彼は、お話を聞きながらも
手元の作業に全集中…。

水引を結ぶ際、
通す穴を間違えてはいけないと、
会話もだんだん減っていきます。
あわじ結びから少し難易度が上がり
「平梅結び」という結び方にしていきます。
だんだんと結んだものを小さくしていくので、
通す穴も狭くなっていきます。

(途中経過は秘密です。体験してからのお楽しみ!)

ついに完成〜出来栄えは??

一緒に体験した彼は手が器用なので
平梅結びの作業も難なくこなしていました。

水引で作られた作品は本当に繊細で
職人の方は器用に作られているんだな〜
と改めて実感しました。

そして!ついに完成〜
約1時間ほどかかりました。
5色の水引箸置きとご祝儀袋です。
出来栄えはいかがでしょうか?

彼は「なんかもったいなくて使えんし、3年くらい飾っておこう」と言っていました。
ご祝儀袋はギラギラで「100万円くらい入ってそう」と突っ込まれましたが、
楽しくてあっという間に時間が過ぎました。

これは皆さん満足できるおすすめの体験ですね!

今回は2つの体験を行いましたが

水引イヤリング作り体験が1番人気だそうです!

金沢では着物を着て歩いている観光客の方をよく見かけますもんね〜

和装には水引アクセサリーがぴったりです♡



平岡さんが優しく丁寧に教えてくださいます。

みなさんもぜひ水引体験で思い出作りしてみませんか?

基本情報

金沢水引 平岡結納舗

【住所】石川県金沢市尾山町10-11

【電話番号】076-231-6770

【営業時間】10:00〜16:00

【定休日】火曜


《水引体験》

【体験料金】1人1,500円〜(団体学生)

 ※祝儀袋3,500円、箸置き3,500円

【体験時間】日時よって異なる


››じゃらん遊び・体験予約はこちら

››平岡結納舗の公式サイトはこちら

水引のさらなる可能性を追求するギャラリーへ

最後に訪れたのは
水引で新たな取り組みをされている
ギャラリー『自遊花人』です。

名前からして、自由に表現したオシャレな作品が
置いてありそう。

お店に入ると、キラキラした
こちらのバックが目に入りました!
「これ、水引でできているんですか!?」と
思わず聞いてしまいました。
他にもイヤーカフや髪飾り、ペンダントなど
とっても可愛らしいアクセサリーが並んでいます。
小さい作品から大きな作品まで、
どれも細かい作業でどれくらいの時間がかかったんでしょうか。
実際にイヤーカフを付けさせてもらいました。
水引なので和っぽい雰囲気になるのかなと思いましたが、
普段でも付けられそうなシンプルでオシャレなデザインで、
とても可愛かったです♡
お友達のお土産にぴったりですね!

オリジナルのオーダー水引

自遊花人の特徴は、
200色近くの水引を扱っていること。

予算に合わせたオリジナルのオーダー水引アイテムも
作ってもらえるそうですよー!
大切な方へのプレゼントはもちろん、
成人式や結婚式の大事な時に身につける
世界にひとつだけの水引アイテムを作るのも素敵ですね♡


また、自遊花人では
水引のアクセサリー作り体験もできちゃいます!
体験キットが数種類あり、
花袋、ヘアピン、ペンダントなど
好きなキットを選んで作れます。
※体験は、HPまたは電話で事前の予約が必要とのこと。

初めて見た!1万円相当のガチャガチャ!?

お店の中には、他にも気になるものが!
それがこちら1,500円のガチャガチャ
最大1万円相当の水引商品が入っているそう。
これはやらずにはいられないですよね!

何が出るかな〜可愛いのがほしい!
そして、出たのは…こちら↓
私は緑のころんとした可愛らしい置物でした。
玄関に飾りたいと思います!
友達は、薄ピンクのペンダントでした。
キラキラした水引でとても似合っていました。

みなさんもぜひ1万円相当の商品を目指して
ガチャガチャしてみてください♪

こちらはお土産にもなりますよ〜

インスタ映え間違いなし!まるでランタン

また、今年から新たな取り組みをされるそうで、
こんな素敵な場所も見せていただきました〜

こちらは水引で作られたランプ

まるで"ランタン"みたいですね♡

電気を消すとさらに幻想的な空間に変わりました。

これはインスタ映え間違いなしです!


この素敵な空間で、ちょっと一息

お庭を見ながらお茶ができるようにと現在考案中だそう。

楽しみですね♪

完成したらもう一度伺いたいです。

基本情報

金沢の水引 自遊花人

【住所】石川県金沢市清川町7-9

【電話番号】076-244-6441

【営業時間】10:00〜16:00

【定休日】年末年始

【駐車場】約5台


《水引体験》

【体験料金】1人2,750円~ ※水引体験または商品を購入された方のみ入場可能な「自遊花人水引ミュージアム」があります。


››自遊花人の公式サイトはこちら

今回、水引の歴史を知り、実際に制作体験をしてみて、

以前より水引を身近に感じることができました。


それぞれお店によって水引の作品や使い方は

違うかもしれませんが

"誰かに喜んでもらいたい"

という想いの部分は変わらず同じだと思いました。


結納をされる方、金沢らしい観光体験をしてみたい方、

水引をオーダーをしたい方。


今回ご紹介したお店にぜひ行って見てください!

親身に寄り添って素敵な提案をしてくださいますよ♡

基本情報

自遊花人水引ミュージアム入館料のお知らせ

2023年4月に開館した自遊花人水引ミュージアムの入館料は、
2023年9月1日より以下の通りとなります。


・大人500円


・小学生から高校生200円

・小学生未満 無料

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