石川県民おすすめ!石川の「町中華」5選|ラーメン・餃子・ご当地メニューの愛され店
昔から地域に根付き、古い街並みにも馴染む「町中華」。ここ石川県にも、隠れた名店がたくさんあります。前を通ると漂ってくる、ごま油と醤油の香ばしい匂いと、中華鍋を煽るお玉の金属音。そこには、地元の人たちに長く愛されてきた、日常の風景と味があります。
今回は、石川県民へのアンケートをもとに、地元で愛され続けている「町中華」5店を厳選してご紹介します。おいしいだけでなく、歴史やそこに集う人たちが作ってきた温かい空間が丸ごと体験できる名店揃い。ぜひ旅の合間に立ち寄ってみてください。
※2026年9月に石川県民を対象に行ったWEBアンケートの結果です。(ランキングではありません)
中国料理 味蘭(金沢市)
金沢駅の金沢港口(西口)から徒歩で約15分。大通りから1本入ったところに、ぜひ訪れてほしいお店があります。1972年に金石地域で創業し、ほどなくして現在の場所に移転した、知る人ぞ知る町中華「味蘭(みらん)」です。
このお店で味わっていただきたいのは、常連さんの多くが注文するという「オム玉チャーハン」。味蘭の完全オリジナルメニューです。炒飯を玉子で包み、マヨネーズとケチャップで仕上げたビジュアルは、これだけで食欲をそそります。刻んだ焼き豚やグリーンピースが入った昔ながらの炒飯に、マヨネーズのコクと甘酸っぱいケチャップが絶妙に絡み合い、期待を裏切らない納得の一品に仕上がっています。
そして、ラーメンは濁りのない美しい鶏ガラスープ。地元、金沢の大野醤油を使用しているため、ほんのり甘みを感じるまろやかな味わいで、飲み干したくなる一杯です。焼き豚も同じく大野醤油を使った自家製で、しっかりとした歯ごたえを残し、噛むほどに肉の旨みと醤油の香りが口の中に広がります。写真はラーメンセットですが、オム玉チャーハンとの相性も抜群でした。
さらに、おすすめしたいのは定食メニューです。メインの中華料理に、ごはん、スープ、小鉢、サラダ、漬物がつきます。写真は、定番の「酢豚定食」。厨房から響く「カコンカコン」という中華鍋の音から期待した、酸味が効いた本格派です。主役の豚肉も、ゴロゴロ入っていました。野菜もたっぷりで、彩りを考え、季節ごとの野菜をチョイスして入れているそう。野菜サラダと小鉢がつくのもバランスがよく、品数の多さもうれしい定食です。金沢駅や近隣のホテルから徒歩圏ということもあり、近年は旅行客も増え、ささやかな交流を楽しんでいるそうです。
広いテーブル席とお座敷もあり、ファミリーやグループでゆったりと過ごせる使い勝手の良さも魅力です。
昔は近隣の会社のランチや会合などで、50人前の出前もこなしたことがあるそう。「お客さんが食べたいと言ってくれるのに、断れないからね」と、当時の苦労も懐かしそうに語る店主の風無さん。お客さんのことを一番に考え続けている姿勢が、長く愛され続けている理由なのだと感じます。
<県民からの声>
- 30代/男性
- オム玉チャーハンがおすすめです。昔ながらの炒飯を玉子で包み、マヨネーズとケチャップを合わせた味がクセになります。ラーメンと一緒に食べたくなる一品です。

- 40代/女性
- 定食はメインだけでなく、ごはんやスープ、小鉢、サラダなども付いていて、いろいろ楽しめるのがうれしいです。テーブル席やお座敷もあり、家族やグループでも利用しやすいお店だと思います。

「中国料理 味蘭」店舗情報
石川県金沢市駅西本町1丁目3-22
電話番号:076-263-7041
営業時間:11:00~14:30/17:00~22:00
定休日:水曜日
中華料理 平和軒(金沢市)
金沢の中心部、観光名所「尾山神社」のすぐそばにある「中華料理 平和軒」。時間が止まったような懐かしさと風情のある佇まいに、ふと足が留まります。のれんをくぐると、昭和の時代から変わらないノスタルジックな店内と、やさしい笑顔の店主が迎えてくれます。長年、近隣で働く人たちのおなかを満たし続けてきた名店です。
戦後間もなく、屋台から始まった平和軒。現在は2代目の店主が腕を振るっています。「お客さんは近隣で働いている人が多いから、毎日食べられるように、シンプルで体にやさしい味なのがうちの売り」と語ります。
平和軒の看板メニューは、昔ながらのシンプルなラーメンと、パラパラに仕上がった香ばしい炒飯、そしてカリッと焼かれた餃子の黄金トリオ。一口食べれば、奇をてらわないまっすぐなおいしさが染み渡ります。
鶏、豚、牛から毎日丁寧にとるスープは奥深く、チャーシューはもちろん、メンマも手作りです。それらが1つの丼の中で合わさったときに味が完成するよう、そのバランスが計算し尽くされています。ストレートな細麺やワンタンの皮もすべて自家製で、麺は食べ進めるほどにスープの塩味が麺にほどよく馴染みます。パツンとした歯切れの良さも心地よく、あっという間に完食しました。もちもち食感の自家製ワンタンを使ったワンタンメンも、人気メニューだそうです。
お客さんの8割以上が地元民という平和軒。とくにオフィス街も近いこの場所では、ランチに食べても仕事に影響が出ないよう、餃子のニンニクを控えめにしているという配慮も。既製品を使わずすべて手作りなのは、そんなお客さんへの気遣いでもあります。安心して「また食べたい」、そう思える自然な味わいです。
ラーメンから伝わる店主の気遣いや、気さくな人柄に触れる何気ない会話。それらすべてがお店の空気を作り、たくさんの常連さんを作ってきたのでしょう。飾り気はないけれど、食べれば作り手の想いが伝わってくるストレートなおいしさ。街なかの散策の途中に、ぜひ立ち寄ってみてください。
<県民からの声>
- 50代/女性
- 昔ながらの雰囲気が魅力。料理もおいしく、近隣で働く方にも人気のお店です。ご夫婦のお人柄も温かく、居心地の良さを感じます。

- 60代/男性
- 1947年創業の老舗町中華。鶏がらベースのやさしいスープと細めの麺が特徴の昔ながらのラーメンや、野菜が多めの餃子が個人的にもお気に入りです。地元の方々に長く愛されているお店だと感じます。

「中華料理 平和軒」店舗情報
石川県金沢市尾山町13-7
電話番号:076-221-3993
営業時間:11:30~15:00、17:00~19:00/土曜11:30~19:00/祝日11:30~17:00
定休日:日曜日
ふあんてん(七尾市)
金沢から能登方面へ少し足を伸ばした、七尾市にある町中華。七尾駅からほど近く、駅周辺の散策のランチにおすすめしたいのが「ふあんてん」です。昔からある飲食店が軒を連ねるエリアに、真っ赤な「中華料理」ののれんが目を引きます。
扉を開けると、奥に続く長いカウンターに、母娘のやさしい笑顔が迎えてくれました。そこは昭和の香り漂うノスタルジックな空間。長年使い込まれた味のあるカウンター席に座ると、この店が重ねてきた歴史を感じることができます。現在の場所にお店を構えてから、その歴史は55年以上。30年以上通い続けている常連さんや、七尾に帰郷するたびに思い出の味を求めて立ち寄る方もいるのだとか。
ここでぜひ味わっていただきたいのが、「カレー丼カツのせ」です。中華なのに、カレー?カツ?と不思議さを感じますが、勇気を出して注文しましょう。運ばれてきたのは、ほんのりカレー色の中華丼。野菜たっぷりのあんかけの下に、トンカツとごはんが隠れています。少し甘めの中華あんにスパイシーなカレーが絶妙に絡み合い、一口味わえば止まらなくなるおいしさです。あんの中にスプーンを入れると、野菜あんの下から大きなトンカツが現れます。あんの中に隠れているのに、サクサクとした食感がしっかりあり、これがなんともいえないおいしい食体験なのです。「野菜たっぷりで栄養もあって、罪悪感も減るでしょう?」とは店主の言葉。罪悪感どころか口の中に幸せが広がる、そんな名物丼です。
実は「ふあんてん」は、あんかけの「カツのせ」メニューが豊富です。もうひとつの気になるメニュー「天津飯カツのせ」もご紹介。こちらは、具入り玉子の上に、溶き卵入りの中華あんがたっぷり。カレー丼と同じく、あんの下にサクサクのカツが隠れています。カレー丼も天津飯も、「カツのせ」メニューは、分厚く存在感のあるトンカツが鎮座していて、かなり食べ応えがありました。スプーンを入れるたびにカツが出てくるこの食体験が、また食べたくなる秘密なのかもしれません。
また、創業時からの味を守り続けている「餃子」も見逃せません。キャベツ、ニラに、ミンチ肉がたっぷり。細挽きのミンチは野菜との一体感があり滑らかな食感を作り出しています。しっかりと味付けされていますが、添えられた秘伝のタレとの相性が抜群。酸味とごま油の芳ばしい風味が餃子に合い、さっぱりといただけます。
厨房では、母娘が仲良く声を掛け合いながら、テキパキと調理をする姿がとても印象的でした。
食事を終え、ふと飲み干したコップを見ると、こんなメッセージが。
「今日も良い日になりますように」
細やかな心遣いと母娘の仲睦まじい笑顔に、おなかだけでなく心までほっこりと満たされる、温かな町中華です。
<県民からの声>
- 30代/男性
- カレー丼と聞くとカレーライスを想像しますが、ふあんてんのカレー丼は、中華丼のような具材をカレー味のあんで仕上げた一品。そのあんの下にカツが隠れた『カツのせ』がおすすめです!

- 40代/女性
- 昔ながらの雰囲気が残る店内で、どこか懐かしく落ち着けるところも魅力です。ボリュームのあるメニューが多く、家族や友人といろいろ注文して楽しみたくなるお店です。

餃子菜館 勝ちゃん(小松市)
小松駅のすぐそばに店を構え、小松の中華といえば必ず名が挙がると言っていいほどの老舗町中華「餃子菜館 勝ちゃん」。1961年の創業から本場中国の味を地元小松に伝え、半世紀以上愛され続けている名店です。
現在の店主は、2代目の高輪さん。店名にも冠されている通り、勝ちゃんといえば看板メニューは「餃子」。そして、それに次ぐ人気を誇るのが、小松のご当地グルメでもある「塩焼きそば」です。どちらも創業当時から守り続けている自慢の味ですが、そのシンプルな見た目からはわからない、語り尽くせないほどのこだわりが隠されていました。
看板メニューの「餃子」は、皮1枚からすべて手作り。2種の小麦粉をブレンドした生地を1枚ずつめん棒で伸ばしていきます。中央を厚めに周りを薄くすることで、具材をたっぷり包んでも破れにくく、周りはパリッと焼き上がります。これは機械化できない、まさに職人の技なのだそう。具材はミンチにたっぷりの野菜。キャベツのほどよい歯ごたえが残り、噛むほどに甘みと旨みが口の中いっぱいに広がります。餃子のタレもラー油も、勝ちゃんオリジナルです。
小松名物の「塩焼きそば」は、中国の炒めそば「チャーメン」をもとに小松で生まれたご当地グルメ。勝ちゃんでも長年親しまれている人気メニューです。焼きそばと言えばソース味、という常識を破る味であることに加え、小松独特の太い平麺を使ったことで、小松ならではのご当地メニューとして定着しました。もちもちの麺とシャキシャキの野菜の食感がおいしい逸品です。実はこの「塩焼きそば」、餃子のタレを少しかけて味変してもおいしいんです。自己流にアレンジして食べるのも、勝ちゃんおすすめの楽しみ方です。
「塩焼きそば」は、強い火力で手早く炒め上げ、野菜のシャキシャキ感が残る絶妙な食感に仕上げます。また、煙の香りがふわりと移った、中華鍋独特のスモーキーな風味がたまらない本格派の味わいです。
これらの料理は、初代から受け継がれてきた一子相伝の味。先代の味を身体で覚え、それを毎日の気温や食材の水分量に合わせて微調整しています。指先の感覚による絶妙な塩加減は、長年の経験で培ってきた高度な技術です。
野菜の仕込みも、こだわりのひとつ。野菜はすべて手切りしていて、「塩焼きそば」の野菜も、見た目や食感を左右する彩りや太さを調整し続けることで、絶妙な一体感を生み出しています。多いときは餃子4,000粒分のキャベツを切ることもあるそう(なんと40kg分!)。 「手で作ることが、おいしさにつながっている」と語る店主の高輪さんの言葉通り、研ぎ澄まされた感覚で変わらない味を提供し続ける奥深さがここにあります。
その妥協のないこだわりは接客にも表れ、お客さんの表情や様子を見ながら、好みや料理を出す順番などにもきめ細かく対応しているそうです。わざわざお店に足を運んでくれることの意味を日々考え、幅広い世代のお客さんの「おいしい!」という笑顔を見ることが一番の幸せ、と語る高輪さん。これからも長く愛され続けていく町中華です。
<県民からの声>
- 60代/男性
- 50年ほど前から通っていますが、変わらないおいしさが魅力です。店舗もリニューアルされ、普段の食事だけでなく会食などにも利用しやすくなりました。

- 60代/女性
- JR小松駅から歩いて行けるのも便利。カウンター席では目の前で調理する様子を見ることができ、炎が上がる迫力ある光景も楽しめます。塩焼きそばは麺も具材もたっぷりで、ボリューム満点です。

「餃子菜館 勝ちゃん」店舗情報
石川県小松市土居原町395
電話番号:0761-22-4077
営業時間:11:00~13:00/17:00~20:00
定休日:毎週水曜日・第3火曜日
昭和の大衆中華食堂 アサヒ軒(加賀市)
最後にご紹介するのは、加賀温泉郷を訪れたらぜひ立ち寄ってほしい「昭和の大衆中華食堂 アサヒ軒」です。加賀温泉駅からほど近く、のどかな田園風景の中に突如現れる昭和レトロな黄色い看板。外観からすでに独特な世界観を放っており、一歩足を踏み入れると、さらにディープでノスタルジックな空間が広がっています。
そんな独特の世界に浸れるのもこのお店の魅力ですが、料理もかなり実力派の町中華。30年前にこの地で創業したというアサヒ軒は、店主の「自分が食べたいラーメンを作りたい」という想いがそのはじまりでした。子どもの頃に食べたラーメンのおいしさを追求し、醤油と香味野菜から作るかえし(タレ)は、創業から30年間継ぎ足してきた、まさに変わらない味。丸鶏からとるスープはあっさりしながらも旨みが凝縮された味わいで、すべてのラーメンのベースになっています。
ぜひ食べていただきたいのが「えびうま煮そば」。たっぷりの野菜あんかけに、揚げえびとうずらの玉子がのったボリューム満点のラーメンです。白菜、玉ねぎ、にんじん、しいたけ、さやえんどうに、きくらげと、野菜の量だけで300gもあるそう。1日あたりの野菜摂取量の目標とされる350g(厚生労働省「健康日本21」より)がほぼ摂れてしまうという、うれしい一杯です。野菜あんの下に隠れたちぢれ細麺は、ほどよくあんが絡みスルスルと口の中へ。スープに溶け込んだ野菜の甘みと旨みに胡椒がピリッと効いて、口に運ぶレンゲが止まりません。
さてもう一品。こちらも人気のあるオムライス。「町中華なのにオムライス?」という違和感も、食べれば納得の逸品です。もともと、お子様向けのメニューとして誕生したものだそうですが、アサヒ軒のオムライスは、中身が透けて見えるほど薄い玉子でしっかりと巻かれた職人技。中にはケチャップライスがギュッと詰まり、今では幅広い世代のお客さんが注文する人気メニューに。
洋食と思いきや、具はチャーシューや刻んだしいたけなどの中華具材。その香ばしく奥行きのある味の正体は、「やきめし」をベースに味付けしているケチャップライスでした。常連さんには、毎回オムライスを注文する方も多いそう。カウンターに並んだ大人が全員オムライスを食べている、そんな微笑ましい光景も、このお店ならではかもしれません。
幼いころから通うお客さんが人生の節目ごとに訪れるという、まるで実家のようなアサヒ軒。創業当時から30年間、毎週通ってくれている方もいるそうです。とってもフレンドリーな店主と、明るく気さくな奥様の人柄が人を惹き付け、居心地の良さを作っていることがよくわかります。料理だけでなく、空間そのものがお店の「味」になっている、体験型のおすすめ町中華です。
<県民からの声>
- 50代/男性
- 昔ながらの雰囲気があり、料理はボリュームたっぷり。オムライスや、チャーハンと中華そばの組み合わせをよく注文します。行列ができることもあるので、少し早めに訪れるのがおすすめです。価格も利用しやすく、おなかいっぱい楽しめます。

- 60代/女性
- 昔から変わらない味が魅力。どこか懐かしさを感じる、親しみやすい大衆中華のお店です。

「昭和の大衆中華食堂 アサヒ軒」店舗情報
石川県加賀市弓波町ヨ66
電話番号:0761-72-1998
営業時間:11:00~14:20/17:00~20:20(L.O.)
定休日:水曜日・木曜日
まだある! 石川県民から寄せられたおすすめコメント
【全開口笑】
所在地:石川県金沢市柿木畠5-7
全開口笑|HP
<県民の声>
●味もさることながらリーズナブルでボリューム満点。(40代/男性)
【王蘭 北町店】
所在地:石川県金沢市畝田中2丁目98-4
<県民の声>
●ご夫婦で切り盛りされているため料理の提供は少しゆっくりですが、待った甲斐があると思えるおいしさです。(40代/男性)