白山市・石川県|美川名物「禁断のグルメ」を食し、歴史と文化にふれる旅

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ほっと石川旅ねっと体験ライターのFUMIEです。


今回の旅は、石川県の南西部にある白山市美川地域です。

ここは日本海に面しており、霊峰白山を源にした手取川の河口に位置しています。

豊かな自然に恵まれ、江戸時代には北前船の寄港地として栄えた町です。


奇跡の発酵食と言われる「フグの卵巣漬け込み体験」と禁断のグルメを味わい、ミュージアム巡りで歴史や文化の知識を深めながら石川通に♪


”ここだけでしか体験できない旅”をご紹介します。


 

白山市・石川県|美川名物「禁断のグルメ」を食し、歴史と文化にふれる旅

奇跡の発酵食と言われる「フグの卵巣漬け込み体験」へ

まずは、石川県でしか製造・販売が許されていない、奇跡の発酵食品を製造している『あら与』さんの工場へ。
ふぐの子(フグの卵巣)の加工場見学と体験の始まりです。

社長さんから製造工程の説明を聞いて

ふぐの子の加工は、霊峰白山の伏流水を使用し、ひとつひとつ全て手作業で行われているそうです。
出来上がるまでにはいくつもの工程があり、手間ひまかけて作られている事を知りました。

フグの卵巣はじっくり樽の中で長い年月をかけて毒が抜け仕上がっていくのですが、
猛毒が無毒化するメカニズムは未だ科学的に解明されていないそうです。
先人の知恵、不思議ですね。

歴史を感じさせる樽

塩蔵1年、糠漬漬け込み1~2年、「ふぐの子粕漬」に仕上げるためには更に粕漬けを半年。
長い年月をかけて毒が抜け、奇跡の発酵食に変化していくのですね。

ふぐの子(卵巣)を初めて手にする

工場見学の後は、実際に粕漬けの体験です
塩漬けと糠漬けの工程を経たフグの卵巣を粕漬けにしていきます。

初めて手にしたゴマフグの卵巣。
思っていたより大きくてずっしり!
フグの卵巣を樽の中へ隙間なく並べます。
並べた卵巣の上に粕を乗せ粕が均等になるように塗っていきます。
その工程を繰り返し、層を作っていきます。

上手に仕上げるコツは…?

上手に仕上げるためにプロの技を伝授してもらいました。
粕を均等に塗るコツを教えてもらいチャレンジ。

ポイントはコテの角度!
樽いっぱいに漬け込みました。
仕上げに粕を塗り体験は終了です。

禁断のグルメを味わう

本店へ移動してカフェあら与で「ふぐ親子茶漬け」をいただきます。
 
ふぐの子が乗ったご飯にお茶をかけて
ドキドキ♪
 
いただきます♡
卵巣のプチプチ食感と塩味が効いて、箸が進みます。

「ふぐの子粕漬」のお土産も

体験参加者一人にひとつ「ふぐの子粕漬」のお土産付きというのも嬉しいですね♪
 

『あら与』さんは、よくメディアにも取り上げられる有名なお店です。


今回、奇跡の発酵食品「ふぐの子粕漬」の加工行程を学び、「フグの卵巣漬け込み体験」を通して、大切に育てられている美川の特産品なんだなぁ~と実感しました。


先人の知恵にふれ、貴重な体験と禁断のグルメを味わいに『あら与』さんを訪れてみませんか♪

基本情報

あら与

本店 

 住所:石川県白山市美川北町ル61 

 電話番号:076-278-3370 

 営業時間:9:00~18:00(日・祝日は10:00~) 

 定休日:水曜 

 駐車場:5台 


〈フグの卵巣漬け込み体験〉 

 申し込み・問い合わせ:(一社)白山市観光連盟 

 電話番号:076-259-5893 

 体験料金:2,500円/1人 ※最少催行人数2人〜、要予約     

 体験場所の駐車場:10台 

››じゃらん遊び・体験予約はこちら

››白山市観光連盟のサイトはこちら

石川県のルーツを探しに

次に訪れたのは、美川地域の歴史や文化と白山手取川ジオパークの紹介を行う交流拠点施設石川ルーツ交流館です。
県庁跡地の石碑
明治5年、旧石川郡美川町に石川県庁が置かれていました。
さぁ!中に入ってみましょう♪

玄関ホールでは美川人の技がお出迎え

“ふくさげ飾り” は美川商工会女性部員と市民ボランティアさんが作製しました。

鮭が遡上してくる川としては、本州南限となるこの地域。
飾りの名前の由来にもなっている、フグ(ふく)や鮭(さげ)の他、おかえり祭りで活躍する男衆をモチーフにした”おかえり太郎”、手取川の河原に飛来する渡り鳥の”コアジサシ”、縁起の良い”恵比寿神”など、美川をイメージした色とりどりのキャラクターがたくさん飾られています。
他にも地元の小・中学生が、伝統工芸の美川仏壇と美川刺繍から技法を学び作製したオブジェが飾られていたり、
上の壁に美川刺繍と美川仏壇の技法で描かれた額が飾られています。

また、石川県天然記念物のトミヨ(美川ではハリンコと呼ばれている淡水魚)が水槽で飼育されていますよ。

石川のルーツ館で歴史を学ぶ

開庁した当時の知事室が再現されています。

廃藩置県後の明治5年(1872)、当時の美川町に最初の県庁が置かれました。
県名も美川町が属していた石川郡から「石川県」となったそうです。
美川地域は石川県の名前のルーツだったのですね。
石川県無形民俗文化財に指定された「おかえり祭りコーナー」。
毎年5月に行われる『藤塚神社』の春季例大祭を音と映像で紹介しています。

お祭りの初日は、朝のまだ暗い頃に青年団の吹き鳴らすラッパの音で始まります。
紋付袴白襷姿で町内を巡行する祭りは全国でも珍しいそうです。
町を練り歩く台車(だいぐるま)は、美川仏壇の技、漆や蒔絵で彩られており、こちらの展示室では、実物大の車輪が飾られています。

藤塚神社は『石川ルーツ交流館』から徒歩1~2分のところにあり、境内には樹齢450年を超えるケヤキも。見応えがあります。
旧美川町名誉町民の奥田敬和氏や大正時代の作家・島田清治郎を紹介するコーナー。

白山手取川ジオパークの石の旅・水の旅を体験

「白山手取川ジオパーク」のテーマである「石の旅」を紹介している展示室。
手取川流域の大地を構成する岩石が展示されていて、手で触ることもできますよ。
「水の旅」を紹介しているこちらの展示室では、手取川流域に生息する鳥や魚等がエリア毎に紹介されています。
毎年秋に遡上する鮭の剥製は迫力がありました。

春、手取川河口の美川地域は、シロウオが遡上し、スベリ漁が営まれています。
また、手取川扇状地の末端になるため豊富に湧き出る伏流水郡がある町です。

平成23年(2011)には、美川地域を含めて、白山市全体が「白山手取川ジオパーク」として日本ジオパークに認定されました。

北前船の時代にタイムスリップ

一航海千両と言われた北前船の商いが学べるコーナー。
北前船の模型や当時を偲ぶ豪華な品が展示されています。

歴史、伝統、自然について見どころや学びが沢山ありました!

学びの場として学校の遠足や校外学習によく利用されているそうです。


『石川ルーツ交流館』に訪れると石川県通になれるかも♪

基本情報

石川ルーツ交流館

住所:石川県白山市美川南町ヌ138-1 

電話番号:076-278-7111 

営業時間:9:00~17:00 (入館は16:30まで) 

休館日:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始 

入館料:一般310円(20名以上の団体、JAF会員優待 200円)、中学生以下無料 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を提示された場合、本人と介護者1名無料*障害者手帳アプリ「ミライロID」の提示でも、減免が適用されます。※呉竹文庫との共通券として利用可 

駐車場:30台、大型3台 

美川刺繍のはじまりは家計を助けるためだった

旅の最後に訪れたのは、『美川刺しゅうの里』です。

江戸時代、北前船の商港として栄えていた美川町でしたが、北前船の衰退により家計を助けるため主婦が手内職として明治23年(1890)ハンカチに刺繍をしたことが「美川刺繍」の始まりだそうです。
帯や打掛けなどの高級呉服刺繍、家紋刺繍額や旗舞台幕などの美術工芸も手がけ、平成3年(1991)「加賀繍(かがぬい)」として国指定伝統工芸品になりました。
美川刺しゅうの里は2階が展示室になっています。
入口を入ると”ご自由にご覧下さい”と書かれた看板があり、奥の左手にある階段を上って行きます。

2階までの壁には「美川刺繍」の展示と、訪れた有名人のサインやおかえり祭りのポスターが飾られていました。

舞台衣装を手がけるきっかけになったのは

俳優の梅沢富美男さんが実際に使用された舞台衣装も展示。
館長さんの親族が舞台を見に行ったとき「美川刺繍」をプレゼントしたことからお声がかかり、舞台衣装を手がけることになったそうです。
現在、「美川刺繍」の伝統工芸士は1人だけになってしまいましたが、後継者育成と発展に力を注いでいるそうです。

金沢カレーも食べちゃいました

館内には「ターバンカレー美川インター店」が併設されていて、ご当地グルメである金沢カレーが味わえます。

 

伝統工芸品「美川刺繍」にふれることができる『美川刺しゅうの里』

また、ご当地グルメの金沢カレーを味わえるお店もあります♪

基本情報

美川刺しゅうの里

住所:石川県白山市蓮池町ア36-1 

電話番号:076-278-5430/076-278-6622 

営業時間:10:00~17:00 

休館日:日曜、年末年始(12月29日~1月3日) 

入館料:無料 

駐車場:20台(うち大型5台) 


<ターバンカレー美川インター店> 

電話番号:076-278-6622 

営業時間:月曜~金曜11:00~18:00(土曜・祝日11:00~15:00) 

休館日:日曜

美川地域を訪れて、石川の歴史や自然、伝統を守り継承していく町(人)の姿を見て学ぶことができた旅でした。

奇跡の発酵食と言われるフグの卵巣の漬け込み工程を学び、「ふぐの子粕漬」の貴重な体験と禁断のグルメを味わいました。(参加した女の子は離乳食中のため実際には食べていません)
お土産付きの体験だったので、旅の後も楽しみが続き堪能しました。
 

石川県白山市”美川町に行かなければ体験できない旅”をみなさんもいかがですか♪

ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました

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