能登半島の真ん中・七尾でゆる~りリラックス


2001ビュー 2022.05.09投稿

車でも電車でもアクセス良し! 魅力いっぱいの七尾へ

※このブログは2022年3月時点の情報です
 
古刹あり、山あり海あり、そして効能あらたかな名湯あり……と、魅力いっぱいの七尾市。金沢市中心部から車で1時間強と、足を延ばしやすいスポットとして知られています。
 
旅したくなる理由はそれだけではありません。金沢から特急でも約50分とアクセスがよく、観光スポットが比較的集中していることから、車の免許がなくても、ペーパードライバーさんも、「運転を気にせずのんびり旅したい」という方にもおすすめの旅先なんです! 
 
そんな七尾を、のんびりとめぐりました。

タイムトリップ気分で「一本杉通り」を散策

七尾駅から御祓川(みそぎがわ)沿いに5分ほど歩くと、目に飛び込んできるのは仙対橋(せんたいばし)。レトロな赤い欄干の橋に、旅気分が一気にアップします。
 
橋を渡った先に延びているのは、「一本杉通り」。約500メートルの通りは、寄せ棟造りの町屋とモダンな建物が混在し、独特の雰囲気を醸し出しています。
 
その雰囲気から映画のセットのようにも見えるここは、現役の商店街。土蔵造りのろうそく屋さんに醤油屋さん、お茶屋さん、酒屋さんなどの老舗や、蔵を改装した雑貨店やカフェが点在しています。

ふんわり漂うやさしい香りに誘われて

通りを散策中、土蔵造りの建物に惹かれて立ち寄ったのは、「鳥居醤油店」。大正15年創業の老舗です(建物は明治41年建築で、国登録有形文化財にも指定)。

風にゆらゆらと揺れる暖簾をくぐり店内に入ると、ふんわりと甘いお醤油の香りが。あ~この香り、なんだかほっとするような、昔懐かしいような……。

ここで作られているのは、天然醸造のお醤油。石川県産の大豆と小麦を原料に、昔からの製法で醤油麹を仕込んでいます。さらに、大豆洗いから、瓶詰め、ラベル貼りに至るまで、すべて手作業。
タイミングがあえば、もろみ蔵を見せていただけるかもしれません。船(醤油しぼり機)や火入れの和釜がある仕事場は、温かな雰囲気。手間をかけ、心を込めて作業しているのは、使い込まれたアナログの道具からも伝わってきます。
店舗では、お醤油やお味噌を購入することができます。こんな調味料で料理をしたら、体が元気になれそう! 一本杉通りで、能登の食の奥深さを垣間見ることができました。

鳥居醤油店

住所:石川県七尾市一本杉町29
電話番号:0767-52-0368
営業時間:9:00~18:30
定休日:無休
アクセス:七尾駅から徒歩8分
駐車場:あり

華やかな加賀藩領地の文化「花嫁のれん」にうっとり

古くから城下町として栄えた七尾には、金沢と同じ趣の文化が育まれています。そのひとつが、「花嫁のれん」。
 
その呼び名も可愛らしい「花嫁のれん」は、この地域に伝わる婚礼道具のひとつ。能登には、「嫁ぎ先の仏間の入口に掛かる華やかな暖簾をくぐってお嫁入する」という風習があるのです。想像しただけでうっとり……。
そんな美しい文化を紹介しているのが、「花嫁のれん館」。20枚ほどの花嫁のれんや、能登の嫁入り道具が飾られています。
 
畳の間を美しく彩るのは、色鮮やかな暖簾。障子から差し込む優しい光を受けて優しく輝く生地は、はっとするほどステキです。
 
江戸時代末期に始まった風習が、今も若い世代に受け継がれているというのもロマンチック。花嫁さんは、いろんな思いを胸に、この暖簾をくぐるのでしょうね。
鮮やかな着物を来た花嫁さんが暖簾をくぐる……そんな映画のようなワンシーンをぜひ写真におさめたい! という方は、花嫁衣裳を着つけてもらえる「花嫁のれんくぐり体験」を体験してみては?(現在は新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため中止中)。

花嫁のれん館

住所:石川県七尾市馬出町ツ部49
電話番号:0767-53-8743
営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
定休日:年末年始、展示入れ替え期間
入館料:高校生以上550円、小中学生250円
アクセス:七尾駅から徒歩8分
駐車場:あり

市街地のすぐ近くにある「山の寺瞑想の道」とは?

一本杉通りの散策をひとしきり楽しんだら、歩いて10分の「山の寺瞑想の道」へ。
 
市街地と目と鼻の先にありながら、緑が薫り、野鳥のさえずりが響き渡るここは別世界!
そして、山あいに宗派が異なる16の寺院が点在し、それぞれが散策路が結ばれているという、ユニークな場所でもあります。
 
ここに寺院群が誕生したのは、今から400年も前のこと。能登の国の領主だった前田利家が小丸山に居城を築いた際に、敵から城を守る目的で29の寺院を配置したのが始まりなのだそう。
「山の寺瞑想の道」の入り口にある案内板には、お寺の名前に加え、「隠れキリシタンの寺」、「開運様の寺」、「七不思議の寺」など、それぞれの特徴が記されていて、興味を誘います。う~ん、いろんなストーリーを秘めていそうです。

「ちゃんと歴史を学びながら巡りたい」という人は、七尾市観光ボランティアガイドの「はろうななお」を予約するのもおすすめ。歴史に詳しいボランティアが、分かりやすく、楽しくガイドしてくれます。
寺院群には、日親上人の直筆マンダラが祀まつられる「本延寺(ほんねじ)」、地獄絵が描かれた閻魔堂が子どもの道徳教育に利用されたという「西念寺(さいねんじ)」など、歴史と逸話を秘めたお寺が点在しています。
 
すべてのお寺を拝観すると1日はかかってしまいそう。いくつかに絞って効率よく回るのもいいし、拝観せず、ただ散策するだけでもリフレッシュできそうです。

「隠れキリシタン寺」と呼ばれる古刹で歴史に思いを馳せる

「隠れキリシタン寺」と呼ばれているのは、江戸時代の禁教令下で、キリシタン大名の高山右近が身を潜めていた「本行寺(ほんぎょうじ)」。
ここには、潜伏キリシタンにまつわる多くの秘宝が残されています。たとえば、一見すると胸の前で手を合わせているように見える仏像。その手を左右に開くと……中から十字架が!
ほかにも、十字架が隠し彫りされた「ゼウスの塔」と呼ばれる墓碑や、仏をキリストにみたてて描いた聖画、キリシタンが密かに信仰の対象としていた狛犬など、潜伏キリシタンが心のよりどころとしていたものがたくさん。
キリシタンの女性が着用した着物は、イエス・キリスト誕生のストーリーが巧みに表現されています。「これを見て、『オー!マイガーッ!』とびっくりして感心される外国人の方も多いですよ」と小崎学円ご住職。
博物館にあってもおかしくない貴重な文化財を、目の前で観られるのはスゴいこと!
 
「本行寺は、仏教徒だけでなく、キリスト教徒も集まる信仰の場。先人たちが命をかけて守った信仰があったことを伝えたい」と、ご住職は話します。
 
潜伏キリシタン、歴史……と聞くと、ちょっと難しく感じるかもしれませんが、ご住職の解説(要予約)はとてもユニークで引き込まれてしまいます。

本行寺

住所:石川県七尾市小島町リー134
電話番号:0767-53-0799
拝観時間:8:00~17:00
志納金:500円(要予約)
アクセス:七尾駅から徒歩約20分
駐車場:あり

眺めよし!お湯よし!北陸随一の“海の温泉”で癒される

能登の歴史と美しい文化に浸った後は、和倉温泉へ。七尾駅から和倉温泉駅まで電車で13分、バスで17分と、市街地からのアクセスも抜群です。
 
ここは開湯1200年とされる歴史ある温泉地。江戸時代にはお殿様も傷を癒したという名湯に、思わず期待が高まります。
和倉温泉の魅力は、なんといってもそのロケーション! 潮風を感じる温泉街は、リゾート気分を盛り上げます。
 
もちろん、泉質も絶景に負けていません。 “海の温泉”と呼ばれる塩化物泉は、無色無臭で見た目はさらりとしているのですが、塩分濃度が高く高温の実力派。美肌の湯としても知られています。
湯量豊富な源泉は、旅館だけでなく、公共浴場でも楽しめます。海を眺める「湯っ足りパーク」にある「妻恋舟の湯」は、気軽に利用できる無料の足湯スポット。和倉温泉には、このほかにも足湯スポットがあるので、タオルを鞄にしのばせておくことをおすすめします!
さっそく足をお湯に浸してみると……思っているよりも、ちょっと熱い! でも、これがじんわりと旅の疲れを癒してくれるのです。足はぽかぽかと暖か、頬は優しく潮風に撫でられて……。あ~、ほぐされる……。

足湯で温たまった後は、海沿いに延びるボードウォークへ。能登島大橋やツインブリッジまで望めて、リラックス効果も倍増です。

湯っ足りパーク

住所:石川県七尾市和倉町ひばり
電話番号:0767-62-2221(和倉温泉総湯)
足湯利用時間:9:00~19:00
定休日:無休
利用料:無料
アクセス:北鉄能登バス「和倉インフォメーション前」バス停で下車すぐ
駐車場:あり

能登の熱い祭りを体感できるミュージアムへ

能登名物のひとつが、お祭り。各地で、壮大なスケールのお祭りが連綿と受け継がれています。その雰囲気を楽しめるのが、「和倉温泉お祭り会館」。七尾市が誇る4つのお祭りを、観て、聞いて、体験もできるユニークな施設です。
館内に入ると、ど~んと圧倒的な存在感を放つ展示物が。これは能登最大級のお祭り「青柏祭(せいはくさい)」の曳山、通称「でか山」です。高さ約12m、重さ20トンの曳山はその名のとおり、日本一の大きさを誇ります。
 
その横で燦燦と輝くのは、「お熊甲祭(おくまかぶとまつり)」で使われる枠旗と、若衆が威勢のいい掛け声とともに担ぐ「石崎奉燈祭(いっさきほうとうまつり)」の奉燈。いずれも、天井まで見上げるほどの高さです。
 
「能登島向田の火祭り(のとじまこうだのひまつり)」は、火を使うお祭りなので、展示では、実物の約半分の高さの松明を表現した垂れ幕が展示されています。
館内では地元出身のガイドが、お祭りについて詳しく教えてくれます。「子どもの頃は、家の前をでか山が通るお祭りを楽しみにみていましたよ~」と話すその目はキラキラ。地元の人がいかにお祭りを大切にしてきたかが伺えます。
そんな祭人(まつりびと)の情熱を感じるお祭りを、にわかに体験できるアクティビティもあります。巨大スクリーンに映し出される映像と音で疑似体験するお祭りは、なかなかのリアル感。
 
また、フォトスポットにある巨大な「でか山」の車輪にテコをかけるミニ体験では、思わず手に汗を握ってしまいました。

和倉温泉お祭り会館

住所:石川県七尾市和倉町2-13-1(和倉温泉観光会館)
電話番号:0767-62-4332
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:第2・4水曜日、年末年始
利用料:大人800円、小中学生400円
アクセス:北鉄能登バス「お祭り会館前」バス停下車すぐ
駐車場:あり

温泉の後は、やさしい発酵料理でエネルギーチャージ!

温泉で汗を流してお肌がつやつやになった後は、身体にやさしい料理でお腹を満たしたいもの。そんなときにぴったりの食べ物が、能登にはあります。
 
それは、発酵食。昔から海水を使った塩づくりが盛んで、たくさんの海産物が獲れる能登では、長い冬の間に食料を保存する知恵として、発酵食文化が育まれてきました。

近年のスローフードブームのずっと前から根付く能登の発酵食は、レストランやカフェのメニューでもたびたび見かけます。和倉温泉にある「厨oryzae(くりや おりぜ)」は、塩糀や味噌、醤油麹、米麹甘酒など自家製の発酵調味料を使って料理をする発酵カフェレストラン。
カウンターには、オーナーの北谷三貴さんが手作りする醤油麹や、麹を使った粒マスタードなどを入れた瓶が、ずらりと並んでいます。
この日いただいたのは、「スペアリブの酒粕カレー」。手作りの酒粕ペーストに国産豚のスペアリブを漬け込み、じっくりと煮込んだ一品です。フォークを刺すと、お肉が骨からホロリ。柔らかく、トロトロとした食感に、ほっとします。
 
発酵食=淡泊な味なのかな? と思いきや、スパイスもしっかりと香り、食べ応えあり。低糖質なので、「昨日は旅館の豪華な夕食を食べ過ぎちゃった!」というときも、罪の意識が薄まる(?)かもしれません。
「能登の発酵パワーで元気になってもらいたい」と、北谷さん。お腹いっぱい食べた後、身体が喜んだような気持ちになったのは、温泉と能登の優しい料理の相乗効果かもしれません。

厨oryzae

住所:石川県七尾市光陽台41
電話番号:0767-57-5442
営業時間: 11:00~16:00 
定休日:木曜
アクセス:北鉄能登バス 「和倉温泉口」バス停から徒歩3分
駐車場:あり

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発酵食品など、能登の里山里海で磨かれた選りすぐりの食品が「能登の一品」として認定されています。ぜひご堪能ください!