さまざまな心願に霊験あらたか、加賀の神様・仏様

何度も訪れ参拝したい、石川の神社・寺院

信心深い人も、神様仏様なんか信じないという人も、忙しい日々の暮らしに疲れたら、ちょっとした心の洗濯はいかがでしょう。白山信仰から一向一揆の歴史、前田家ゆかりの社寺仏閣まで、古くから、石川県内には信仰の拠点が数多く点在していました。その中にはきっとあなたと「気の合う」神様がいるはず。人々の信仰が築いてきた歴史や、自然の景観や、細部にまで見事な職人技など、そこへ行けば心引かれる何かと出会えるかもしれません。

まちなかで異彩を放つ、前田家ゆかりの尾山神社

前田利家公とお松の方を祀った神社。ステンドグラスが特徴的な神門は、国の重要文化財に指定されています。明治初期に作られたこの門は、和漢洋三要素折衷の三層式で、最上階は五色の色ガラスで四面を飾られた不思議な造り。文明開化の世相を反映して当時数多く作られた擬洋風建築の一つです。夕暮れ時から夜にかけて神門がライトアップされ、ステンドグラスが光を受けて夜空に幻想的なシルエットが浮かび上がります。冬期にはこれに加えて参道に金の屏風が立ち並び、一層幻想的な景色を作ります。きらびやかな神門に目が行きがちですが、実は勝負運の神様として、周辺のオフィス街で働くビジネスマンにも人気スポットなのです。

金沢三つの寺院群・・・寺町(静音の小径)・小立野(いし曳のみち)・卯辰山(こころの道)

金沢市内には三つの寺院群があります。三代藩主前田利常の時代、一向一揆対策や城下に点在している寺の管理のため、また金沢城のまもりを固めるために三つの寺院群に分けるように再配置し、移転させたのです。金沢城から見て鬼門を守るために寺院を配した卯辰山、万が一の敵襲に備えて特に厚い守りを託した西部の寺町、利常の正妻・珠姫を祀る天徳院はじめ前田家ゆかりの寺院が集まる小立野と、それぞれに特徴のある寺院群、テーマを決めて巡ってみてはいかがでしょう。

忍者はいない、忍者寺(妙立寺)

三代藩主利常公の時代になっても、加賀藩はいつ幕府の侵攻があるかわからないという危機感は捨てませんでした。そして福井方面から幕府軍勢が攻めてきた時に備えて、犀川を自然の壕に見立て、川の外岸に寺院を集めて金沢城を守る城塞の役割を課しました。その中でも妙立寺は、緊急時には出城として機能するように、多くの仕掛けを作ったのです。まるで秘密基地のような複雑怪奇な内部、落とし穴やのぞき窓、どんでん返しなど、敵を欺く仕組み満載で見て回るだけでワクワクしてきます(要予約)。

勧進帳の舞台、安宅住吉神社

歌舞伎十八番のひとつ「安宅の関」は、800年前の源平時代、兄頼朝に追われる源義経と、主人をかばい守る家来の弁慶、2人の正体を知りながら主従愛に心打たれて逃がす関守・富樫の交錯する心理を描いた物語。舞台となった安宅住吉神社は、国内唯一「難関突破の御神徳」があると、多くの人を引き寄せています。「もう無理!」「絶体絶命・・・」という状況に陥ったとき、ぜひとも参拝してみてください。もしかしたら何かが変わるかも。そうでないときでも、巫女さんによる勧進帳や神社の宝物・縁起についてのガイドは一見の価値ありです。

白山比咩神社奥宮から、御前峰山頂でご来光を拝む

白山比咩神社には、鶴来にある白山本宮と、白山御前峰山頂にある奥宮があります。本宮境内に白山奥宮遙拝所があり、ここを参拝することで奥宮参りも叶いますが、一度は御前峰山頂からご来光を拝み、実際に奥宮を詣でてみたいもの。参拝という名の登山であることは覚悟して、天候を確かめ、装備もしっかり整えて向かってください。別当出合まで車かバスで行き、そこから室堂を目指すのが一般的なコース。室堂平のビジターセンターで一泊し、翌朝日の出前に山頂目指して出発です。40分ほどの登山で到着。ご来光が拝めたら、神職さんの合図で万歳三唱。神々しいその瞬間に、ここまでの疲れも吹き飛ぶことでしょう。奥宮で感謝を捧げて下山します。