自然の力で電気を作る!春蘭の里(しゅんらんのさと)
みんなは学校で電気とエネルギーについて習ったかな?大量に電気を作るには、石炭や石油を燃やす火力発電やウランを使う原子力発電が主に使われているよ。
しかし、石油や石炭やウランは掘りつくすとなくなってしまうし、遠くから電気を運ぶので、災害などで停電が起こる可能性もある。
能登にある春蘭の里では、太陽光や水力を使って、自分たちで電気を作って、ためて、使うというしくみを作ろうとしているんだ。
春蘭の里ってどんなところ?
春蘭の里は石川県の能登の山あいにある村です。ここでは、農家さんの家に泊まる農家民宿が60軒もあります。農家に泊まって、いろりで食事をしたり、薪割りをしたりといった昔ながらのくらしを体験することができます。東京の中学生たちも修学旅行で遊びに来ています。


自然の力で電気を作る
自然豊かな春蘭の里では、電気を「自分たちで作って、ためて、使う」しくみを作っています。
みんなの家でも太陽光発電をしている人もいるかな?
春蘭の里のすごいところは、太陽光発電や小水力発電で電気を作って、その電気で水素を作ってタンクにためておき、必要な時にまた水素を使って電気を作る実験をしているんだ!
Column
水素ってなに?
中学や高校の化学で習う内容で小学生にはむずかしいけど、かんたんに説明するよ。
水素ってなに?
酸素は習っているかな?透明で見えないけれど、水素も酸素と同じ気体(ガス)だよ。
水素はどうやって作るの?
水は水素と酸素でできているよ。図のように水に電気を流すと水素と酸素に分かれるので、水から水素を作れるんだ。(これを電気分解というよ)

水素は何に使うの?
水に電気を流すと水素と酸素に分かれる。これを反対にすると、水素と酸素をくっつけると、水と電気が作れるんだ。このしくみを1つの箱に入れて電気を作るのが燃料電池だよ。
水素から電気を作って、その電気で車やドローンを動かして使うんだ。
水素で走る!未来の乗り物とアイテム
石川県の会社が「水素吸蔵合金キャニスター」を発明しました!キャニスターに詰めることで水素をかんたんに持ち運べて燃料電池に利用できます。春蘭の里では、水素を使った燃料電池を利用して新しい乗り物やアイテムが使われているよ。
バギー:後ろの箱に水素のキャニスターが入っている。ガソリンなしで動く車だよ。

ドローン:水素のエネルギーで空を飛ぶよ

アシスト自転車・キックボード

Column
水素吸蔵合金キャニスターってなに?
ガスボンベのような容器の中に、水素を吸収したり放出したりできる性質を持った砂状の金属が入っています。高圧にならないように作られているので、安全にくり返し使うことができます。
これを使って水素の新しい使い方ができないかと、開発が進んでいます。
なんと、最先端のアイテムも使っているから、次で紹介するよ。