伝統工芸王国加賀の、磁器と漆器の深い美
450年近く遡る天正年間に作り始められた山中漆器と、360年前の江戸初期に始まった九谷焼。どちらも長い歴史と伝統を持つ、加賀を代表する地場産業です。そしてどちらも日常で使う量産品から人間国宝の生み出す美術品まで、さまざまなレベルの商品・作品が作られています。そんな懐の深い伝統工芸の今と昔を、南加賀のいろんな場所で学んできましょう。九谷焼の歴史に、ちょっと詳しくなってみる
地元ミュージアムには名品・逸品がいっぱい
最近では、お洒落で手頃な九谷焼もたくさん作られていて、普段使いでも、ちょっとしたパーティでも、伝統工芸品を上手に使う人が増えてきました。セレクトショップもあちこちにオープンして、いい感じの器がたくさん出ています。そんな今だから、本物を見て、その魅力をちゃんと知っておきたい。ちょっと出かけて美術館や博物館で、九谷焼の魅力に触れてみませんか?
気分は職人?アーティスト? 漆の魅力を実体験
木と戯れながら、世界にたった一つの漆器を作る
山中漆器は、木目を生かした温もりが持ち味。優しい木の感触は、日常使いの器にぴったりです。この山中漆器をもっと身近に感じるために、自分用の器やトレーを作ってみませんか? ろくろ体験、蒔絵、絵付け体験など、手を動かして木の香りを直に嗅ぎ、目に鮮やかな塗料で好きな絵を描く。五感を研ぎ澄ましながらものづくりの楽しみを存分に味わえます。
土に触れる、絵付する。九谷の心を体で感じる
気がつけば子どものように夢中になってる
小さい頃に遊んだ粘土遊びやお絵かき程度の気持ちで、気軽に体験してみてください。気がつけば小さい子どものように夢中になってはまっているかもしれません。そんな不思議な魔力を持った九谷焼の作陶・絵付け体験をご紹介します。お子さんと一緒に挑戦するのもおすすめです。
建築に、アートに、息づく伝統の技
置かれた場所で輝く作品たち
食器や花器だけではない、このエリアではさまざまな場所に九谷焼・山中漆器の技術が使われ、作品として飾られている場面を目にします。それらは置かれた場所によって、伝統的な美意識を表現したり、斬新なアートになったり自由に姿を変えますが、芯に流れるものづくりの魂は変わりません。それぞれの場所で生かされる九谷焼・山中漆器に会いに行ってみてください。