【能登・輪島】サイクリングで周遊観光♪風土と人の優しさに触れ、子どもの記憶に残る旅


4701ビュー 2021.11.01投稿

輪島コース

輪島市は豊かな緑と海に囲まれた環境が魅力です。
北前船の時代には、海上交通の要衝として栄え、江戸中期以降は輪島塗が盛んになり、独自の文化を築いてきました。
古き良き伝統を今に伝える祭りや人でにぎわう朝夕の市。
海風の心地よさや風土、人々が心を通わせる様子は自転車で巡ることでより体感できるはずです。

自然、文化、人との触れ合いが子どもの感性を刺激し、家族にとってよい思い出となるようなコースをご紹介します。

こちらのコースは「いしかわ里山里海サイクリングルート」の「奥能登ルート」を参考にしています。

道の駅 輪島(ふらっと訪夢)

輪島巡りは、旧輪島駅の跡地にある「道の駅 輪島」、通称「ふらっと訪夢」を拠点にするのがおすすめです。
廃線となった、のと鉄道「旧輪島駅」跡地に作られた道の駅で、市の中心部にあります。
新しい交流拠点を目指してバスターミナルやタクシー乗り場などが整備されており、観光客にとっても地元民にとっても「どこかに行こう」という時に頼りになるスポットとなっています。
ここでは、電動自転車を借りることができます。
大人用と若干小さ目の高学年に対応する自転車が用意されています。
輪島は一定のエリア内に観光スポットが点在しているため、自転車で巡るのが楽しい上に効率的。
広々とした駐車場は無料なので、自家用車で訪れた人も車を停めて自転車で輪島周遊してみては?
 
切妻屋根と格子、柱には拭き漆と、輪島らしさを大切にした施設内は観光案内所『輪島観光案内センター』、地元特産品の販売所『ストアワジマ』、飲食店などが連なっています。
 
一部、路線とホームが保存されており、電車好きな人でなくても、写真を撮らずにはいられない「映えスポット」があるのもチェックポイントです。

道の駅 輪島【ふらっと訪夢】

住所:〒928-0001 輪島市河井町20-1-131
電話番号:0768-22-1503(輪島市観光協会)
営業時間:8:30~18:00(わじま観光案内センター)
定休日:なし
交通アクセス(車):金沢から約2時間(のと里山海道「のと里山空港IC」下車)
交通アクセス(公共):金沢駅から輪島特急バス乗車約2時間30分「輪島マリンタウン」下車 徒歩約5分
駐車場台数:普通車61台、大型車4台、身障者用2台、EV車1台
備考:レンタルサイクルの料金 1時間400円、2時間800円、4時間1,000円、8時間1,500円、1泊2日2,000円

輪島朝市

輪島に来たら必ず訪れたいのが、日本三大朝市の一つ、輪島朝市。
起源は平安時代にまでさかのぼり、神社のお祭りなどに合わせて魚や野菜などを物々交換していた記録が残っています。
今も朝市通りには朝8時から新鮮な海産物をはじめ干物や野菜、民芸品などを扱う露店が、道の両側に並びます。
多い時には約200軒もの露店が並ぶのだとか。
各露店では、近所の農家のおばちゃんや、漁師町の奥さんが朝どれの野菜や魚を販売しています。
輪島朝市の皆さんは、聞き上手の話し上手。
サービス精神も旺盛なので、まとめて買ったり、いろいろ組み合わせたりすると、さらに値引いてくれるかも。
 
特にこの土地ならではの魚には注目です。首都圏では「幻の高級魚」とも言われる、のどぐろも大きなサイズでも1匹1,000円前後。
年間を通して色々な魚が種類豊富に揃っており、能登ならではの珍しい魚について教えてもらうのも楽しいひとときです。
 そして、朝市名物を食べ歩きするのも忘れずに。えがらまんじゅうや柚子ソフトなど、ここならではの味わいが見つかります。

輪島朝市組合

住所:〒928-0001 輪島市河井町1-115
電話番号:0768-22-7653(午前中のみ)
営業時間:8:00~12:00
定休日:第2・第4水曜
交通アクセス(車):金沢から約2時間(のと里山海道「のと里山空港IC」下車)
交通アクセス(公共):金沢駅から輪島特急バス乗車約2時間30分
駐車場台数:『朝市駐車場』普通車600台、大型バス25台
駐車料金:(8:30~12:00は有料)乗用車300円、マイクロバス1,000円(キャンピングカーなどの特殊車両含む)、大型バス2,000円

永井豪記念館

©Go Nagai/Dynamic Production 2021 ©Nagai/Dynamic Planning 2021

輪島朝市通りの中心に佇む『永井豪記念館』。
外観は周囲の景観に合わせた和風の趣ですが、どことなく楽しそうな雰囲気が漂っており、子ども連れでなくとも立ち寄りたくなる佇まいです。永井豪さんは、輪島市に生まれ、当地で幼少期を過ごした日本を代表するベテラン漫画家。1967年に「目明しポリ吉」でデビュー以降、「ハレンチ学園」「デビルマン」「キューティーハニー」など数々のヒット作を世に送り出しました。
海外でも高く評価され、世界中にファンがたくさんいるそうです。近年の漫画作品が実写映画化やアニメ化されたのも記憶に新しいですね。

©Go Nagai/Dynamic Production 2021 ©Nagai/Dynamic Planning 2021

館内に一歩中に入ると別世界が広がります。記念館では永井豪さんの業績やその歴史が分かる年表などのほか、さまざまな作品、数多くのキャラクターの原画を展示、さらに高さ約2 メートルのマジンガーZ像などが展示されています。
パソコンなどを用いた体験コーナーや作品単行本の閲覧サービス、お土産の販売などもされており、楽しい時間が過ごせます。
国や世代を超えて幅広い読者層に支持され続けている人気の秘密が分かりますよ。

永井豪記念館

住所:〒928-0001 輪島市河井町1-123
電話番号:0768-23-0715
営業時間:8:30~17:00 ※最終入館16:30
定休日:なし(展示替え時を除く)
入館料:大人(高校生以上)520円、小人(小中学生)210円、未就学児無料
交通アクセス(車):金沢から約2時間(のと里山海道「のと里山空港IC」下車)
交通アクセス(公共):「金沢駅」から約2時間30分
駐車場:なし ※朝市駐車場の利用がおすすめ

輪島キリコ会館

『輪島キリコ会館』はキリコと呼ばれる能登地方特有の巨大な切子燈籠を紹介する文化施設です。
今も、祭礼には神輿渡御(とぎょ)の夜道の灯りとして、このキリコをかつぎだす習慣があります。
ここでは実際に使用されている約30基の大きなキリコが、最新のLED演出によって昼、夕暮れ時、真夜中の幻想的な雰囲気で見ることができます。
 
キリコは総輪島塗の豪華なものやビル4階建てに相当する巨大ものなど、地域によって様々。
それぞれに大きさ、豪華さ、優美さ、勇壮さ、機動性など、他とは違う個性を自負し、誇りをもっているのが見てとれます。
館内の1階から3階の吹き抜けには、輪島大祭に用いられる、大松明が展示されています。
祭りのクライマックスには勢いよく松明が倒され、若者たちが頂点に据えられた御幣を取り合うのだそうです。
松明を見るだけでも、祭りの迫力を彷彿とさせ、実際に訪れてみたくなります。
 
1階の売店では、「輪島塗の箸で作られたキリコ」や「キリコの携帯ストラップ」などを販売。
この場所でしか手に入らないオリジナルばかりで、よい記念になること請け合いです。

輪島キリコ会館

住所:〒928-0008 輪島市マリンタウン6-1
電話番号:0768-22-7100
営業時間:9:00~17:00
定休日:なし
入館料:一般630円、高校生480円、小・中学生370円、未就学児無料
交通アクセス(車):金沢から約2時間(のと里山海道「のと里山空港IC」下車)
交通アクセス(公共):「金沢駅」から約2時間30分
駐車場台数:普通車37台 大型25台

輪島工房長屋

石川県を代表する塗り物の一つ、輪島塗について色々と知ることができる施設です。
自然と寛げる和風の温かみある空間で、輪島塗に触れ、職人さんと語り、漆に親しむことができます。
「職人工房」は、輪島塗の職人や作家を目指す人を支援。真剣な作業の様子からは、風土を大切にしながら伝統の技を後世へとつなげようとする情熱が伝わってくることでしょう。
「体験工房」では、輪島塗の絵付け技法である「沈金(ちんきん)」や「蒔絵(まきえ)」を体験することができます。 漆塗りの板や箸に、好きなデザインで自分だけのオリジナル作品を作ることができるので、旅の思い出におすすめです。
 
作った作品は輪島工房長屋ブログにて随時公開されているので、事前にチェックすれば自分の作品作りのイメージが広がり、「ブログに登場してもいいよ!」とOKを出せば、作品が掲載されるのでいっそう色濃く思い出になります。
希望の場合はスタッフに声かければいいですよ。施設内には、職人の作業風景が見学可能な工房やギャラリーなどが点在しており、伝統文化に楽しく触れていただくことができます。

輪島工房長屋

住所:〒928-0001 輪島市河井町4-66-1
電話番号:0768-23-0011
営業時間:9:00~17:00 ※体験の受付は15:30まで
定休日:水曜 
交通アクセス(車):金沢から約2時間(のと里山海道「のと里山空港IC」下車)
交通アクセス(公共):「金沢駅」から約2時間30分
駐車場:なし ※朝市駐車場の利用がおすすめ

足湯 湯楽里

輪島市工房長屋の目の前にある足湯施設です。
一戸建ての小屋になっており、扉があるので寒い季節もゆっくり温まることができます。
入口で靴を脱ぎ、空いている席に座って足をつけるスタイルです。
部屋の一角がカーテンで仕切ってあり、女性専用の更衣室として利用できるので、ストッキングやタイツを履いている女性も、着脱に躊躇することなく足湯を楽しめます。

観光コースに最初から組み込んでいる方は、足を拭くためのタオルを忘れずにいたいところですが、
ない場合は、正面のお店で購入することもできます。敷地内(屋外)にはペットが入れる「ワンダフロ」もあります。
泉質は、ナトリウム・カルシウム塩化物泉・高張性・弱アルカリ性の高温泉で、効能は神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩ほか色々です。
足をつけるだけなのに、体中がじんわり温まり、疲れがほぐれていくのが不思議です。
早くから夜遅くまでやっているので好きなときに訪れることができます。
無料で気軽に利用できるとあって、日参する地元の方もいるのだとか。能登弁で地元情報を聞くのも楽しいひと時ですね。

最後に、道の駅 輪島(ふらっと訪夢)で自転車を返却し、コース終了です♪
 

足湯 湯楽里

住所:〒928-0001 輪島市河井町4-169-1
電話番号:0768-23-1146(輪島市観光課)
営業時間:6:00~22:00 毎週木曜15:00~17:00は清掃のため利用不可
料金:無料
交通アクセス(車):金沢から約2時間(のと里山海道「のと里山空港IC」下車)
交通アクセス(公共):「金沢駅」から約2時間30分
駐車場台数:8台

【ここもおすすめ!】マリンタウンこどもの広場

輪島コースの中には入っておりませんが、他にもおすすめしたいスポットをご紹介します♪

目の前に広がる日本海を一望できる『マリンタウンこどもの広場』。
海と空の広さをのびのびと感じられる気持ちがよい空間です。
広大な敷地に、大型アスレチック遊具が設置されており、ジャングルジムや2連の滑り台、ターザンロープなど多彩な遊びが楽しめます。子ども達は、芝生を走り回ったり、飽きることなく遊具で遊んだりと、思いきり身体を動かすことができます。
ふわふわドームもあり、こちらはジャンプするとトランポリンのように跳ねるのが面白い遊具です。
子ども達は、夢中になって繰り返しジャンプしながら代わる代わる楽しんでいます。そんな様子を眺めているのも癒しになりますね。
利用料金は無料です。
海沿いをサイクリングしたり、遊歩道を散歩したりと、子どもから大人までみんなの憩いの場所として利用できます。お弁当や近所のパン屋さんやテイクアウトの料理をもって、のんびり一休みするのにもうってつけ。
大きなあずまやの休憩スペースや子ども用のトイレ設備もあり知っておくと便利なスポットです。
 

マリンタウンこどもの広場

住所:〒928-0008 輪島市マリンタウン4-1
電話番号:0768-23-1156(輪島市建設部 都市整備課)
営業時間:8:30~17:30 
交通アクセス(車):金沢から約2時間(のと里山海道「のと里山空港IC」下車)
交通アクセス(公共):「金沢駅」から約2時間30分
駐車場:なし ※朝市駐車場の利用がおすすめ
※遊具の対象年齢は6才~12才。小さいお子様は必ず保護者が同伴して遊んでください。

【ここもおすすめ!】重蔵神社(じゅうぞうじんじゃ)

朝市通りからまっすぐ東に進むと、町や漁師の守り神として崇められてきた『重蔵神社』が見えてきます。
同社は崇神天皇の治世(紀元前1世紀)の時代に創建された1300年の歴史を誇る古社で、地域の人々に「重蔵さん」として親しまれています。もともと朝市はこの神社の境内で始まったもので「朝市発祥の地」とされ、また、地域を代表する特産品である輪島塗とも深い関わりがあり、現存最古の輪島塗である「重蔵神社本殿内陣朱塗扉(輪島市指定文化財)」を所蔵しています。本殿は明治39年特別保護建造物に指定されたものの明治43年に焼失。44年原形で建立され、木造菩薩面が重要文化財に指定されています。
境内には摂社がいくつかあり、商売繁盛の神、キツネを祀った「稲荷神社」、学問の神様でタヌキが祀られている「たぬき天神」、なでると幸福に恵まれる「なでうさぎ」など、動物園顔負けです。
たぬきは他抜(他を抜く)を意味するため、我が子の頑張りを応援したい親御さんがお参りしていくそうです。
他にも地震除けの「要石」や縁結びの木などユニークな末社が祀られています。
季節ごとに授与している御朱印も有名です。
毎月お花が変わる月替わりの花御朱印や祭礼にちなんだ限定御朱印、見開き4枚使うものなど様々に20種類前後あり、季節ごとに訪れる人も多いそうです。
再訪に思いを馳せながら御朱印をいただくのもよいですね。

重蔵神社

住所:〒928-0001 輪島市河井町4-69
電話番号:0768-22-0695(問い合わせは9:00~16:00)
授与所の受付時間: 9:00~16:00(時間外の予約も可能)
交通アクセス(車):金沢から約2時間(のと里山海道「のと里山空港IC」下車)
交通アクセス(公共):「金沢駅」から約2時間30分
駐車場台数:数台分あり

能登は食、自然、文化、工芸など豊富な地域素材が魅力です。
今日は輪島市の限られたエリアを周遊しましたが、「いしかわ里山里海サイクリングルート」の「奥能登ルート」では、ルート上に見どころスポットが沢山あります。

輪島市在住の方にお聞きしたところ、
「特に黒島地区は付近までのバスもないため、自転車で行くのがおススメです。」とのことでした♪
能登の潮風や人々の暮らしを感じながら巡ってみてください。