おもてなし体験談

何度でも訪れたくなる、魅力ある観光地「石川県」を目指して、県民総ぐるみでおもてなし意識の向上を図るため、「おもてなし」に関する体験談を募集しました。

挨拶から始まる心の交流

加賀市 上出 洵 70代男性

お客様をご案内して、名所の橋を渡った時、ハイキングに来ていた小学3~4年生くらいの子たちが、私たちが渡りきるのを待っていてくれたのです。さらに、子どもたちが「おはようございます」「こんにちは」と大きな声で挨拶をしてくれました。お客様も、子どもたちに返事をして「ありがとう」と声をかけたりしていました。「朝から気持ちよかったね」「ガイドさんもいい町で生まれ育ってうらやましいですね」と言われ、ちょっと良い気持ちになりました。
おもてなしとは、旅のお客様が心安らぐことではないでしょうか。当たり前の挨拶はもちろん、隣近所の人のように、訛りや方言で会話が弾めば、旅に来てホッとされるのではないでしょうか。

一言で通う異国の心

金沢市 嶋 耕二 40代男性

昨年の秋、広小路のバス停で寺町方面のバスを待っていると、外国人の夫婦がバス停を探していました。
「どこへ行くのですか?」と下手な英語で聞くと、香林坊へ行きたいご様子。バスがたくさん来る方の停留所へ案内しました。「日本に来て一番上手な英語」とお世辞をいただきました。私は名刺を一枚渡し、「日本での旅行を楽しんでください」と一言添えて見送りました。
数日後にメールを、そしてその数日後には絵葉書などを送っていただきました。たぶん二度と会うことがないご夫婦でしょうが、お互いの心にはずっと残るとても良い出会いでした。

松江から届いた御礼状

金沢市 福田 太睦 70代男性

いしかわ観光特使としての体験で、嬉しいことがありました。金沢市で開かれたスポーツ大会に、島根県松江より参加した女性選手から、会場に置き忘れたメガネを送り届けたことに対する御礼状が届いたのです。「古いメガネですが、私にとっては大切なものでしたから、感謝の気持ちでいっぱいです」とのこと。さらに便箋には、「競技役員の方々、タクシーの運転手さん、ホテルの方々、皆さんとても親切で、思い出に残る遠征となりました」とつづられていました。
今後、北陸新幹線が開通し、これまで以上に多くの観光客が県内に訪れる事でしょう。いただいた御礼状にあるように、親切でおもてなしの心を忘れずにお迎えしたいものです。

お茶とお漬物 家族ぐるみのおもてなし

津幡町 酒井 知克 70代男性

30年ほど前、輪島市門前町にある商店へ訪問した時のことです。ご主人が外出中で、10分ほどで帰ってくるのでお待ちください、とおばあちゃんに言われました。待っていると、お茶と漬物を出していただいたのです。自家製のお漬物だそうで、お口に合いますか、と言われました。このようなことは生まれて初めての事で、感動しました。
「能登はやさしや土までも」という言葉がありますが、「遠い所よく来てくださいました。ありがとう」と言われ、能登の素朴さや人柄に感動しました。家族ぐるみでの接客対応、商いの心、大いに勉強させられ、いっぺんに能登が大好きになりました。

海外で受けたたくさんのおもてなし

金沢市 森井 亜香音 10代女性

私が韓国へ旅行に行った時のこと。この旅行は私にとって、とても特別なものになりました。韓国の人々はとても優しく、一生懸命私たちの旅行をサポートしてくれたからです。
私たちは空港に着いてからホテルに向かおうとしたのですが、行き方が分からず、地下鉄の地図の前で立ち止まっていました。すると女の人が、携帯電話の翻訳機能を必死に使いながら、道を説明してくれたのです。翌日、ホテルを後にし、タクシーで明洞に向かうと、運転手さんがカタコトの日本語で「日本人だからお金はいいよ。たくさん楽しんで」と言ってくださいました。韓国は、海外からの観光客を本当にあたたかく迎え入れてくれました。
石川県でも、海外の観光客を暖かく迎え入れていけば、日本の印象をもっと良くできるのかなと思います。

一期一会のおもてなし

金沢市 瀋 亜風 20代男性

「おもてなし」とは、「一期一会」の心だと思います。私が初めて金沢市に来たのは、去年の4月のことでした。留学生である私にとって、新鮮さよりも不安の方が強かったことを思い出します。初めてひとりで学校に行こうとしたとき、バスを乗り間違ってしまいました。同じバスでも、終点が3か所あると知らなかったのです。私が困った顔をしていたところ、運転手さんが気づいて声をかけてくれました。事情を聞いたあと、かけていただいた言葉は「椅子に座っていてください」でした。そしてそのまま、大学まで送ってくれたのです。その時、私の心の底から溢れてきた感謝の気持ちこそ、最高のおもてなしを受けた証拠だと思います。たとえ一度の出会いでも、自分ができる範囲で誰かを助ける。これこそ、最高のおもてなしだと思います。

する方もされる方も気持ち良いおもてなし

金沢市 東 紗帆 10代女性

私は金沢市にある高校のツーリズムコースで観光を学んでいます。授業として兼六園のガイドをすることになった時、修学旅行で来ていた中学生を相手に、精一杯のおもてなしをしました。初めてのことで上手にできず、自分が情けなく思いました。そこで、ツーリズムコースで企画した県内ツアーに添乗員として参加。慣れないことばかりで失敗もしましたが、それでも一つ一つ真剣に向き合いました。すると、ツアーが終了した時に、お客様から「よかったよ」というお声をいただくことができました。おもてなしをすることで、私の心は驚くほどすっきりとしました。お客様も嬉しそうでした。おもてなしとは、する方もされる方もとても気持ちが良くなるものだと、知ることができました。

相手の立場になって考える

小松市 立川 大輔 40代男性

私は小松市の日本自動車博物館に務めています。2年前、お客様から一枚の新聞記事をいただきました。その記事には、「入館の時、身分証明書を持っていかなかったのに、生年月日を伝えただけでシニア割引にしてくれた。」という内容でした。お客様はそのことをとても感心してくださり、地元の新聞社に投稿して、その新聞記事を私たちの元へ届けてくださったのです。
実は以前は当館でも、受付で証明書を提示していただくのが決まりでした。しかしある雨の日、免許証を取りに車まで戻って行かれる方を見て「これでいいのか」と疑問に思い、他のスタッフにも投げかけたところ、みんな同じ気持ちだったのです。そして、お客様の立場になって早速スタッフが実践してくれ、このような嬉しい結果となったのです。この新聞記事は、今でも私の宝物になっています。

金沢の人が自然にできているおもてなし

金沢市 北村 公子 70代女性

金沢へお越しの方たちは、金沢の街はゴミがなく綺麗だと言ってくださいます。
住人達が自宅前の清掃をする。これも立派なおもてなしの一つです。金沢の人達は、こんな凄いことを自然にしているのです。雨の日にバスに乗ると運転手さんが「すべりますから、足元に気を付けて」と言ってくださいます。気持ちのこもった声かけに、心がキュンとします。無理強いではなく、自然体で出てくる言葉が、最高のおもてなしだと思います。

小さな感動を与えるおもてなしを

かほく市 沖野 勇樹 50代男性

私が働く道の駅で商品をご購入されたお客様から「見本と違う」とお叱りがありました。できるだけ早く対処をした結果、ご購入されたお客様から心あたたまる感謝のお言葉をいただきました。迅速な対応がとても気持ちが良い、今度は手土産を持って伺いますので、頑張ってください、とのことでした。
私達の行為は、「ちょっとしたこと」にしかすぎません。しかし、それがいかに大切かを知りました。私の考えるおもてなしとは、相手が予期していないことをさりげなく行うことです。今後は、「小さな感動」を少しずつ増やしていきたいです。