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私の旅コラム


【著者プロフィル】
元新聞記者。夫と娘の3人家族で、趣味はおいしいものを食べることと、バレエ、それにネイルサロンに通うこと。生まれは石川ではないのですが、よそから来た人の方が興味津々ってことありますよね。そんな私がイチオシする石川の情報をどうぞお楽しみに。

冬のコラムは全7回。今回は、第3回「いで湯につかったら「加能ガニ」」です。

冬のコラム 第3回「いで湯につかったら「加能ガニ」」






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ゆっくりしていきね~ね 冬の山中温泉

加賀温泉郷それぞれに魅力が




 寒い季節になると、無性に温泉が恋しくなります。年末に行われた大手検索サイトの「行ってみたいカニがおいしい温泉ランキング」で、3位に和倉温泉、5位に片山津・山代・山中温泉と、石川の温泉が名前を連ねていました。県内には加賀・能登・金沢に7つの大きな温泉地がありますが、ベスト10内にそのうち4つの名が出たことになります。

 石川では県内で揚がったズワイガニを「加能ガニ」と呼び、ブランドの証として水色のタグをつけます。ここではその加能ガニの県内有数の水揚地、橋立漁港のすぐそば、加賀市の片山津温泉と山代・山中温泉、それに小松市の粟津温泉の加賀温泉郷をご紹介しましょう。


橋立漁港のカニ

 風光明媚な柴山潟の湖畔に近代的なホテル群が立ち並ぶ片山津温泉は、慢性関節リューマチや皮膚病などに効能があるとされています。山代温泉とともに歌人・与謝野晶子が訪れたことでも知られ、「風起こりうす紫の波うごく春の初めの片山津かな」と詠んでいます。これにちなんで名付けられたのが、湖底泥を用いた「晶子染め」で、体験もできます。また、サイクリングや釣りなどのアウトドアスポーツのほか、渡り鳥でにぎわう冬はバードウォッチングもしたいですね。

片山津温泉街と柴山潟


 山代温泉は加賀藩の藩湯として栄えた由緒ある温泉で、リューマチや腰痛などに効能があり、北前船の乗組員らもここで疲れを癒したとか。九谷焼の町でもあり、北大路魯山人が陶芸に開眼したのは有名ですね。温泉情緒に加えて芸術の香りがする町です。夏には故・野村万之丞氏が復活させた「山代大田楽」がダイナミックに繰り広げられます。

山代大田楽


 山中温泉は美しい自然に抱かれた温泉です。町を流れる鶴仙渓には情緒あふれる「こおろぎ橋」や、華道家・勅使河原宏氏がデザインした斬新な「あやとり橋」などがあり、見所も十分。和食の鉄人・道場六三郎氏の出身地でもあり、冬の「カニ汁大鍋」など、季節ごとのふるまい鍋も楽しみ。俳人・松尾芭蕉も逗留し、ゆかりの飲泉場には「芦湯」(足湯)も設けています。神経痛や筋肉痛に効くそうです。


華道家・勅使河原宏氏が
デザインした「あやとり橋」

鶴仙渓


 粟津温泉は奈良時代の718(養老2)年に白山開山の祖・泰澄大師が掘った霊泉が始まりとされ、温泉旅館の一つ「法師」はギネスブックにも認定された1300年の歴史を持つ世界最古の名宿です。それぞれの旅館やホテルが自家掘りで泉源を持っており、無色透明のなめらかな湯は、美人の湯として女性に人気があります。

法師の薪能


 小松空港から自動車を使えば、どの温泉地も30分前後で行け、金沢からでも1時間弱というアクセスのよさ。このため、気軽に総湯や日帰り湯を利用するにも便利で、日帰りプランで対応をしている旅館も多いですよ。

 いいお湯につかったあとは、旬の「加能ガニ」をほおばりながらおいしいお酒をいただく。冬の加賀温泉郷で至福の時を過ごしてみませんか。



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