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私の旅コラム


【著者プロフィル】
元新聞記者。夫と娘の3人家族で、趣味はおいしいものを食べることと、バレエ、それにネイルサロンに通うこと。生まれは石川ではないのですが、よそから来た人の方が興味津々ってことありますよね。そんな私がイチオシする石川の情報をどうぞお楽しみに。

冬のコラムは全7回。今回は、第1回「雪と寒さが織りなす冬の魅力」です。

冬のコラム 第1回「雪と寒さが織りなす冬の魅力」


融雪装置




関連リンク


素材集紹介(冬の景色など)

「雪吊りに風情覚えて舌鼓」


 日本海側のことわざに、「弁当忘れても傘忘れるな」という言葉があります。ことわざ通り雨が多いということですが、特に冬は天気が変わりやすく、しかも、金沢は日本で一番雷が多い都市だとか。「ブリ起こし」と呼ばれる冬の雷が多いのも特徴です。今晴れていても急に空が真っ暗になり、稲妻とともに轟音が鳴り響いた途端、空から雪が落ちてきて、あっという間に周囲が白の世界に変わります。ですから、こちらの人は出かける折には、傘のチェックを欠かさないのです。

大乗寺の托鉢僧


 夜になると、積もった雪は冷え固められてツルツルになります。金沢弁で言う「キンカンナマナマ」です。翌朝、朝日に照らされてキラキラ輝く雪道を、長靴を履いてスケート選手のように滑りながら学校へ行くのが、子どものころの楽しみでした。

 都会の人がそんな雪の日に石川に来たなら、まず道路の融雪装置に驚くことでしょう。私が初めて金沢に来た日はまさに大雪。幹線道路の中央を、時折調子が悪いらしく、大人の背丈よりも高く水が上がっているのを見た幼い私は「道路に延々と噴水が続くリッチな町」と思いこんでしまいました。冬のちょっとした風物詩かもしれません。


兼六園雪吊り


 11月1日、金沢市の兼六園では名木・唐崎松を皮切りに雪吊りが始まり、灰色の空を背景に美しい幾何学模様を描き始めます。12月に入ると、長町武家屋敷群の土塀にもこも掛けが行われます。雪や雨の湿気から土塀を守るためです。これが終わると、町はすっかり冬の装いに生まれ変わります。空気の冷たさと同時に、町の風景からも冬の訪れを感じる瞬間です。

こも掛けされた土塀(長町武家屋敷群)


 食べ物が最もおいしいのもこの季節です。「ブリ起こし」の頃から、寒ブリ漁が本格化し、そのブリを使ったのが、金沢の「カブラ寿司」です。カブラの間に薄切りにしたブリをはさみ、こうじで漬け込む冬だけのぜいたくな味です。

かぶらずし


 ズワイガニ漁も解禁となります。オスの加能ガニもさることながら、値段も手頃なメスで小ぶりのコウバコガニもお勧めです。特にねっとりと珊瑚色に輝くウチコは絶品。おでん屋で甲羅にそんなウチコもソトコも詰めた「かにめん」が登場するのもこの時期です。


カニ解禁
 底引き網漁も始まり、海の幸が食卓を賑わします。穴水湾をはじめ能登では、カキも食べ頃。2月には石川の食の祭典「フードピア金沢」も開催され、食のクライマックスシーズンへと向かいます。

 ところで、石川が日本で最もアイスクリーム好きな県民だというのをご存じですか。平成15、16(2003、04)年には金沢が1人当たり購入額で日本一、その前後もトップクラスに入っています。しかも、夏だけでなく、年中通してアイスは好まれます。外ではしんしんと雪が降り積もる中、温かい部屋でアイスクリームを口に運ぶ、そんなささやかな幸せもまた冬の楽しみでもあるのです。

冬のコラム 第2回「都市の近くにスキー場」へ


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