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私の旅コラム


【著者プロフィル】
元新聞記者。夫と娘の3人家族で、趣味はおいしいものを食べることと、バレエ、それにネイルサロンに通うこと。生まれは石川ではないのですが、よそから来た人の方が興味津々ってことありますよね。そんな私がイチオシする石川の情報をどうぞお楽しみに。

夏のコラムは全7回。今回は、第1回「珍味ぞろいの夏の味覚」です。

夏のコラム 第1回「珍味ぞろいの夏の味覚」


巻きぶり、いなだ




関連リンク


(株)小畑商店
ケーキハウスエンゼル
酒田屋

巻きブリ、いなだにどじょうの蒲焼き



加賀太きゅうり3品


 少し前、ビールのテレビ・コマーシャルで、太いキュウリをガブリと食べるシーンがありました。印象深く覚えている方もいらっしゃると思います。あれは金沢市とその周辺で栽培される伝統野菜の一つである「加賀太きゅうり」です。ずんぐりした形でまるで瓜のように見えますが、れっきとしたきゅうり。カリウムをたっぷり含み、夏ばて対策に効果があります。辛子和えや味噌和えなどの涼感あふれる料理にすることもあれば、ショウガを入れたあんかけにしてお腹を冷やさないよう料理するなど、夏らしさいっぱいの野菜です。


ヘタ紫なす


 この加賀太きゅうりは「加賀野菜」ブランドの一つで、ほかに小型で皮が薄く漬けものに適した「ヘタ紫なす」、朱色が目にも鮮やかな「打木赤皮甘栗かぼちゃ」、葉の表側は緑色、裏側は紫色の「金時草(キンジソウ)」など特徴ある夏野菜が加賀野菜に認定されています。近頃は加賀野菜料理を出してくれるお店が増えてきています。珍しい食材に舌鼓を打てば、旅の思い出になること請け合いです。

 夏に食べるぶり、というと時節はずれに感じるかもしれませんが、左党にはこたえられない味が「巻きぶり」と「いなだ」です。巻きぶりは、脂の乗った寒ぶりを塩漬けにしてから、風干しして縄でぐるぐる巻きにしたものです。一方のいなだは、脂の少ない夏のぶりを2枚に開き、薄塩をして姿干しにしたもので、どちらもぜいたくな保存食品です。お中元シーズンになると、デパートなどの食品売り場にたくさんぶら下がります。



魚の糠漬け、粕漬け


 いわし、にしん、さば、ふぐなどの魚を糠漬けにしたり、粕漬けにしたものも夏の食欲を盛り立ててくれます。地元では糠漬けしたものを「こんかいわし」「こんかにしん」などと呼び、「これさえあれば何杯でもごはんが食べられる」と言う方も。そんな糠漬けの中でも、「ふぐの子の糠漬け」は、発酵食品研究の権威である小泉武夫東京農大教授が「食の世界遺産」の筆頭に掲げたすごい食品です。なにがすごいかというと、「ふぐの子」とは、猛毒があるふぐの卵巣のことで、これを毒消し発酵によっておいしく食べられるようにする世界に例のない食品なのです。少し焼いてからほぐし、ごはんに掛けたりしていただきますが、味も逸品です。市販されているものは検査を受けた安心できる品物ですからぜひ一度どうぞ(自家製はきわめて危険なので厳禁です)。

 最後におすすめするのは「どじょうの蒲焼き」。土用の丑(うし)の日に食べる蒲焼きならうなぎ、と相場は決まっているのですが、石川県やお隣の富山県西部ではどじょうの蒲焼きを買い求める方がたくさんいます。香ばしい匂いとこりこりする骨の食感が懐かしの味として人気です。うなぎほど脂っこくないのが好まれ、夏のおいしい風物詩となっています。料理:青木クッキングスクール

夏のコラム 第2回「七尾湾に浮かぶ楽園、能登島」へ


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