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私の旅コラム


【著者プロフィル】
元新聞記者。夫と娘の3人家族で、趣味はおいしいものを食べることと、バレエ、それにネイルサロンに通うこと。生まれは石川ではないのですが、よそから来た人の方が興味津々ってことありますよね。そんな私がイチオシする石川の情報をどうぞお楽しみに。

春のコラムは全7回。今回は、第3回「「和」の似合うまち、金沢」です。

春のコラム 第3回「「和」の似合うまち、金沢」


浅野川の友禅とうろう流し




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「ひがし茶屋街」でお座敷体験も


 城下町金沢は「和」の似合う町です。

 かつては大店の旦那衆はもとより、植木職人や瓦葺き職人ら一般の人々の間でも謡がたしなまれ、町を歩くと謡を口ずさみながら作業する声が高い所から聞こえてきました。「空から謡が降ってくる」といわれるゆえんです。今でも、日常的にそんな「和」の風情が色濃く残る町があります。

神社で踊りを披露する芸妓衆


 中でも「ひがし茶屋街」は、メーンストリートの二番丁を中心に3本の細い道筋で町並みを形成し、その昔は京都の祗園と並び称せられるほどの格式を誇りました。軒を揃えた総2階建て、正面飾りの「キムスコ」と呼ばれる細かな紅殻格子が町並みに趣を添えます。時代の流れとともに営業するお茶屋の数は減りましたが、昼間でも笛や太鼓の稽古の音がもれ聞こえ、夜ともなるとお座敷にあがる着物姿も艶やかな芸者さんたちにすれ違うこともあります。

ひがし茶屋街


 お茶屋のほとんどはいわゆる「一見さんお断り」ですが、国重要文化財「志摩」のように当時のお茶屋の姿をそのまま公開している所もあり、最近では観光客でも気軽に芸者さんのお座敷が楽しめる店もできています。年に数度は「お茶屋体験」などのイベントもありますから、大人だけに許されるちょっとぜいたくな遊びをしてみませんか。

志摩の2階座敷


 この「ひがし茶屋街」に行ったら浅野川寄りの隣筋にも足を伸ばしてみてください。今では珍しくなった古い建築様式の町家が残る中、北陸では唯一の三味線専門店があるのも見逃せません。「福嶋三絃店」の1階は作業場、2階には三味線の体験スペースがあります。実際に音を奏でてみれば、また別の角度から「茶屋街の粋」に触れることができると思いますよ。

浅野川


 「ひがし茶屋街」のすぐそばには別名「おんな川」とも呼ばれる浅野川が流れ、ここでは友禅流しの光景も見られます。加賀友禅は金沢を代表する伝統工芸のひとつで、市内には「ゑり虎」をはじめ多くの専門店が、お土産にぴったりのかわいい小物から高級和服まで豊富に取り揃えています。

友禅流し


 またせっかく金沢に来たのだから、是非着物を着てみたいという方は兼六園下にある「加賀友禅伝統産業会館」を訪れてみてください。ここでは加賀友禅の着用体験ができ、着付け後約1時間、館外を散策することもできます。小物類も一式貸してくれるので、特に準備の必要もありません。美しい加賀友禅の着物を着て兼六園や茶屋街をそぞろ歩けば、金沢という町がぐっと身近に感じられることでしょう。

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