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私の旅コラム


【著者プロフィル】
元新聞記者。夫と娘の3人家族で、趣味はおいしいものを食べることと、バレエ、それにネイルサロンに通うこと。生まれは石川ではないのですが、よそから来た人の方が興味津々ってことありますよね。そんな私がイチオシする石川の情報をどうぞお楽しみに。

秋のコラムは全7回。今回は、第7回「加賀百万石の食文化」です。

秋のコラム 第7回「加賀百万石の食文化」


つば甚




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 私が子どものころ、大阪から越してきたばかりの母が木綿豆腐を買いに行ったところ、店の人から「金沢の人は木綿豆腐なんか食べん」といわれ、仕方なく絹ごし豆腐を買って帰ったことがありました。今でこそ、どこにでも木綿豆腐は売っていますが、かつての金沢の応対は、そんなものだったのです。

 加賀百万石のプライドというのでしょうか、良きにつけ悪しきにつけ、しばしば感じるのは、食に関しての相当なこだわりです。百万石を支えた肥沃な平野、海に囲まれ山も近いという地理的な条件から、海と山の幸、両方に恵まれてきたことで、食へのこだわりに拍車がかかったのかもしれません。特に和食は、食材にしても、お店にしても、地元の人びとが求める水準は、かなり高いと感じます。その分、気軽な割ぽうや居酒屋でも、おしゃれな雰囲気で料理も十分楽しめるお店は多いのです。

繁華街 金沢市片町

流行とは違う、もてなしの空間


 しかし、せっかくの石川への旅。もっと深く百万石の食文化に触れたいのなら、料亭へ足を運んでみるのはいかがでしょう。夕食はさすがに値が張りますが、ランチなら比較的リーズナブルに利用できる所もあります。

 老舗料亭といわれるお店では、お料理だけでなく、玄関周りや全体のしつらえもじっくり楽しんでください。季節に合わせた掛け軸や花、お飾り、手入れの行き届いた庭。吟味された器には、地物ならではの鮮度を感じさせるお料理が盛られているはず…。
 大都市圏の流行最先端の店とはひと味違う、日本人が育んできた、もてなしの空間を堪能いただけると思います。

料亭:つば甚 月の間

隠れたシェアナンバー1


 さて、石川というと、やはり旬の新鮮な魚が魅力。ここはちょっと奮発していただいて、お寿司をお勧めします。加賀能登を問わず、石川には、いつもにぎわっている寿司の名店が数多くあります。一口含めば違いが分かる鮮度の良いネタと石川米のハーモニーは絶妙で、和食文化の神髄に触れる貴重な経験になるでしょう。

 手軽なイメージの回転寿司だって、きっと期待を裏切ることはありません。ちょっとした割ぽうを思わせる外観、新鮮なネタ、しかも、カウンター寿司同様、注文を受けて好みの内容を握ってくれるお店も少なくないのです。

お寿司と九谷焼


 回転寿司は、全国どこでもこの水準が当たり前だと思っていたら、昔、家族旅行で県外に出向いた時に覆された覚えがあります。粗末な食器、うす暗い蛍光灯、BGMにど演歌が流れる中、乾燥してパサパサのネタを載せて、何周も同じ寿司が回っていました。同じ回転寿司でも、地域によってこうも違うものか、と驚かされた瞬間でした。ちなみに、あまり知られていないようですが、回転寿司のコンベアーを作っている全国シェアナンバー1は、石川の企業です。

 こだわりの素材からお寿司まで、“百万石”の味わいを、今度は実際にあなたの舌で吟味してみてください。

回転寿司


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